愛知民報

【17.07.23】最賃大幅引き上げを 愛労連とエキタス東海が宣伝

最低賃金の大幅引き上げ、全国一律最賃制実現を訴える愛労連の知崎広二事務局長ら=14日、名古屋駅前

 

 全国一律最低賃金(最賃)制の実現、時給1500円への最賃大幅引き上げを求める宣伝が14日夕名古屋駅前でおこなわれました。愛知県労働組合総連合(愛労連)と最賃引き上げを訴える若者グループ「エキタス東海」が共催しました。
 最賃制度とは、「最低賃金法」にもとづき国が賃金の最低額を定め、使用者は最賃以上の賃金を払わなければならない制度。都道府県別に定められており、愛知県の最賃は現在時給845円です。厚生労働省の諮問機関である中央最低賃金審議会の小委員会では、10月1日から施行される今年度の最賃の「目安」が審議されています。8月上旬には、中央の目安を受け、愛知地方最賃審議会が県の最賃引き上げ額を答申します。
 宣伝で、榑松佐一愛労連議長は、愛労連がおこなった最低生計費の調査結果から、「名古屋市で20代単身が暮らすには時給1300円から1500円が必要」と訴えました。
 愛労連は今年2月、時給845円で実際に暮らしてみる「最賃生活体験」を実施しました。長坂圭造自治労連愛知県本部副委員長は「体験者48人のうち40人が赤字。現行の最賃額は文化的な生活には程遠い」と話しました。体験者は「インフルエンザにかかって医療費を払ったら大赤字」と語りました。
 自治体と民間の双方で働くパート保育士は「月収は合わせて月12万円。ボーナスや退職金なし。本当に厳しい」、エキタス東海の大学2年生は「大学を卒業しても、奨学金ローンの返済が重い。時給1500円はぜい沢ではない」と述べました。