災害対策の抜本強化
しもおく議員は、巨大地震、記録的豪雨、強力な台風など災害多発国日本の現実を指摘し、「従来の枠にとらわれない緊急の対策強化が必要」と、10項目の対策を要求しました。
①倒壊など危険な民間ブロック塀の撤去費への県独自の補助②学校体育館など避難所へのエアコン設置③被災住宅に適用する被災者生活再建支援法の適用対象の「半壊」「一部損壊」まで拡充。現行最大300万円から500万円への支援金の引上げ④中小河川の水位計や監視カメラなどの充実⑤河道拡幅や掘削など河川改修予算の拡充⑥高潮対策。中部国際空港の総点検⑦屋根破損に対応するブルーシート確保⑧竜巻対策⑨土砂災害や液状化の危険地域の周知⑩避難所の確保と環境改善。
県は、「危機管理型水位計は現在4基。今年度は50基の増設を市町村と相談し進める」と答弁しました。
学校教室エアコン設置
しもおく議員は、猛暑による熱中症から人命を守るための対応強化を求めました。
県は、「9月1日現在の小中学校普通教室のエアコン設置率は42・1%。国に予算確保を働きかける」と答弁。
しもおく議員は、県立高校普通教室のエアコン(設置率92%)の設置費全額がPTA負担であることを厳しく批判しました。
生活保護世帯へのエアコン設置費支給の問題で、しもおく議員は、今年4月から保護が開始された世帯だけでなく、3月以前の受給世帯も対象にするよう国への働きかけと県独自の助成を求めました。
性暴力被害者支援
しもおく議員は性暴力・性犯罪被害者の支援体制の充実を要求。 ①ワンストップ支援センター「日赤なごや なごみ」(名古屋市)、「ハートフルステーションあいち」(一宮市)の周知。窓口を案内するチラシの増刷、効果的な配布②支援センターの東三河への設置③国の「性犯罪・性暴力被害者支援交付金」の活用による財源確保を提案しました。
中小病院の人材確保
しもおく議員は、県が来年度からの新規貸付中止の方針を示している看護職員修学資金の継続・拡充を要求しました。
同資金は中小病院の看護職員確保が目的の制度。5年間勤務すれば同資金の返済免除になる200床未満の医療機関は県内に213カ所、全体の3分の2です。しもおく議員は「地域医療を支える人材育成のために中止ではなく拡充するべき」と迫りました。
光る共産党県議の論戦
9月県議会冒頭の9月27日、大村知事は自民党の代表質問に答えて、来年2月の知事選出馬と大型事業推進を表明した。オール与党態勢で、ゆきづまった「愛知版アベノミクス」の継続だ。
その6日後、県議会最年少の日本共産党しもおく奈歩県議が本会議壇上に立ち、災害対策と被災者支援の強化、教室エアコン設置、医療・看護体制の充実を訴えた。県民の切実な要望にこたえ、いのち第一こそ県政の本道だと訴えたすばらしい論戦である。
浪費と環境破壊の大型事業推進か、県民のいのち第一か、しもおく質問は県政の大争点を浮き彫りにした。
前回の県議選で12年ぶりに復活した日本共産党県議団の存在と活躍が際だっている。
沖縄県知事選で米軍辺野古新基地建設に反対する玉城デニー氏が当選し、安倍政権に痛打を与えた。沖縄勝利を来年2月の愛知県知事選につなげ、憲法を生かす、いのちと暮らしを守る県政への転換の希望は大いにある。(林信敏・元愛知県議)