愛知民報

【18.08.05】被爆73周年 反核平和の声大きく 

 反核・平和の県民運動が草の根で粘り強く続けられています。広島・長崎では2日から9日までの日程で、原水爆禁止世界大会がおこなわれます。今大会の意義は核保有国や「核の傘」にある国に対して核兵器禁止条約への署名・批准を促し、核廃絶に向けて世論を広げること▽朝鮮半島の非核化に向けた情勢と課題について討論をすすめること▽憲法9条を持つ被爆国として核兵器禁止への力の発揮を呼びかけることです。愛知の取り組みを紹介します。

 

原爆犠牲者を偲ぶつどい 県内被爆者 1957人

亡くなった被爆者を追悼して黙祷する「原爆犠牲者を偲ぶつどい」の参列者たち=7月29日、名古屋市南区

 広島・長崎の被爆から73年。愛知県原水爆被災者の会(愛友会)は7月29日、名古屋市南区で、原爆犠牲者を偲ぶつどいをおこない、被爆者、家族、市民ら約130人が参列しました。愛知県ではこの1年、105人の被爆者が亡くなりました。県内の被爆者は現在1957人です。
 愛友会の恩田明彦理事長は、「愛知の被爆者の平均年齢は81歳を超えている。原爆症認定訴訟の勝利と国の被爆者援護施策の充実を」と訴えました。
 愛知県平和委員会青年学生部の塚本大地さんが「誓いの言葉」を朗読。「若い世代による被爆体験の継承は避けて通れない。核兵器廃絶を求める運動を絶やさず広めるために全力をあげる」と表明しました。
 日本共産党の、わしの恵子愛知県議、岡田ゆき子、柴田民雄、山口清明、高橋ゆうすけ名古屋市議が参列しました。

 

 

原水爆禁止世界大会結団式

原水爆禁止世界大会愛知県代表団の結団式で沢田昭二原水爆禁止愛知県協議会理事長の話を聞く人たち=7月28日、名古屋市東区

 8月に広島・長崎でおこなわれる原水爆禁止世界大会に愛知から参加する代表団の結団式が7月28日、名古屋市東区でおこなわれました。日本共産党の井上さとし参院国対委員長が講演しました。
 井上氏は、「国連会議で122カ国の賛成で核兵器禁止条約が採択されて1年。今年の世界大会は同条約発効をめざす大会」と意義を強調しました。
 条約発効に向けた情勢について井上氏は「核兵器禁止条約を議会で批准した国は現在11カ国。50カ国が批准すればその後90日で発効します。条約に署名した国では議会が批准しないよう核保有国から妨害があり、せめぎあいになっています」と報告しました。
 日本政府の対応について井上氏は、「唯一の戦争被爆国でありながら核保有国の米国に追従し、核兵器禁止条約に反対しています。核兵器廃絶を求める国民の願いに背く政府を変え、『さすが被爆国政府』といえる政治にしよう」と訴えました。
 大会初参加の病院職員(26)は講演を聞いて「日本政府のアメリカいいなりはあまりにひどい。どこの国の政府か」と話していました。

 

議会意見書

 岩倉市議会は6月22日、核兵器禁止条約の日本政府の署名と批准を求める国への意見書を採択しました。大府市議会でも、同趣旨の国への意見書が採択されています。