愛知民報

【18.07.22】介護離職愛知4300人 2017年就業構造基本調査

 総務省が13日に公表した2017年の就業構造基本調査によると、16年10月から17年9月に「介護・看護のため」に前職を離職した人は全国で約9万9000人にのぼり、過去1年間に前職を離職した人の1・8%を占めることが分かりました。5年前の12年の調査の10万1000人と比べてほぼ横ばい。男女別では、男性2万4000人、女性7万5000人で、約8割が女性でした。
 介護離職後再就職した有業者は2万4000人、職についていない無業者は7万5000人で、7割以上の人が再就職できていないことが浮き彫りになりました。 
 また、正規雇用で働きながら介護をしている人の介護日数は、男性は「月に3日以内」が35・5%、「週1日」が22・6%でした。女性は「週6日以上」が30・7%で最多でした。非正規雇用の人では「週6日以上」が男性29・8%、女性32・9%と最多でした。仕事はあっても、非正規雇用で働かざるを得ない実情が見えてきます。
 同調査は、都道府県別の介護離職者の人数を明らかにしています。愛知県は4300人。5年前の調査では6000人でした。
 愛知で介護をしている人の有業率は54・6%。前回調査と比べて2ポイント上昇しています。男女別では男性65・3%、女性48・7%でした。
 安倍自公政権は15年に掲げた看板政策「新三本の矢」で「介護離職ゼロ」を掲げましたが、同政権が実際に行ってきたのは、介護保険を「サービスを受けにくい制度」にする改悪と、介護報酬額の削減という政策でした。