愛知民報

【18.07.08】小牧基地 空自機曲技飛行は違法だった! 安倍政権・防衛省、県の責任重大

住宅地の上空で曲技飛行をおこなう航空自衛隊ブルーインパルス=2017年3月5日、航空自衛隊小牧基地

 

 写真は、昨年3月の航空自衛隊小牧基地の航空祭で曲技飛行をおこなうブルーインパルス(空自第4航空団第11飛行隊)です。
 同基地周辺は、名古屋市北部を含む住宅密集地、危険性は明白です。周辺2市1町(春日井市、小牧市、豊山町)は飛行反対を表明しています。
 今年1月、市民388人は名古屋地方検察庁に昨年3月のブルーインパルスの曲技飛行は「航空法違反」として当時の小牧基地司令らを告発しました。同基地は今年3月の航空祭でのブルーインパルスの飛行を中止しました。
 小牧平和県民集会実行委員会は先月23日、曲技飛行を中止させたこの取り組みの学習会を開きました。
 学習会では、告発人の代理人をつとめた篠原宏二弁護士(名古屋北法律事務所)が、ブルーインパルスの事故多発の実態を示し、小牧基地が住宅密集地で国土交通大臣の許可を受けずに曲技飛行をおこなったことは航空法91条、同法80条に違反すると説明しました。
 同じく代理人の市川哲宏弁護士(春日井法律事務所)は、昨年3月の航空祭で違法飛行の実態を撮影した動画を上映しました。
 航空法第80条は、航空機は「飛行に関し危険を生ずるおそれがある区域の上空を飛行してはならない」、第91条は、航空機は「人又は家屋の密集している地域の上空」で「宙返り、横転その他の国土交通省令で定める曲技飛行をおこなってはならない」としています。ともに「国土交通大臣の許可を受けた場合はこの限りでない」としていますが、同飛行隊は許可を得ていません。
 今回のブルーインパルス飛行の航空法違反の告発は、事実上、自衛隊機の行為が法規制の外におかれており、法治国家が崩されていることを示しました。
 安倍政権・防衛省、県営空港の滑走路の違法使用を許した県の責任が問われます。