愛知民報

【18.05.27】来年知事選 異常な大企業奉仕ただし 全国最低水準ぬけ出そう 県政ウォッチング

 来年2月早々の愛知県知事選挙に向け、市民団体や労働組合、日本共産党が参加する革新県政の会が活動を強めています。
 2月には知事選準備のスタート集会を開き、政策づくりに着手。4月には、県予算学習会を開き、このほど、県政の実態を体験する「県政ウオッチング」をおこないました。
 「リニア・ジェット・FCV(水素燃料電池車)」をスローガンにかかげる2期目の大村知事の県政は、異常なほどの大企業奉仕型。JR、三菱、トヨタの事業支援に県のヒト・モノ・カネを注ぎ込んでいます。ところが、どの事業も問題が噴出して失速状態。
 一方、財政力は全国2位なのに、県民生活分野の財政支出は、教育費や民生費など全国最低水準(別表)です。税金の使い方が、“逆立ち”しています。
 「格差と貧困」は広がるなか、大企業奉仕から県民応援へ県政の流れを変え、全国最低水準からぬけ出すことが求められています。

 

 革新県政の会の県政ウオッチングには約30人が参加し、県営名古屋空港の航空ミュージアムや春日井市内のリニア新幹線関連施設の建設工事現場を見ました。
 県が名古屋空港内に53億円かけて開設した「あいち航空ミュージアム」には、ゼロ戦の復元機をはじめ戦前・戦後の三菱製軍用機がずらりと展示され、“三菱航空兵器博物館”です。

5月13日、豊山町・あいち航空ミュージアム

 空港東側の空自小牧基地には、イラク・南スーダンに飛んだC130輸送機やKC767空中給油機が待機。空港西側には、空自F35ステルス戦闘機や小型ジェット旅客機MRJを生産する三菱小牧南工場があります。
 MRJは、県の巨額支援にもかかわらず相次ぐ納期延期で1000億円の赤字に陥っています。
 一行が次に訪れたのは春日井市内のリニア新幹線坂下非常口の建設現場。

5月13日、春日井市・リニア坂下非常口

 

 リニアは大村知事が建設促進期成同盟会長をつとめ、2017年度開業をめざしています。ゼネコン談合、環境破壊、安全性、採算性など問題が噴出。工事実施計画認可取り消しを国に求める住民訴訟がおきています。