愛知民報

【18.05.27】日本共産党大演説会 参院選・統一地方選へ勢い 小池晃書記局長訴え

 日本共産党愛知県委員会は16日名古屋市熱田区の名古屋国際会議場で、小池晃書記局長を迎えて来年の参院選・統一地方選勝利をめざす演説会を開きました。約2400人が集まり、同党の勢いを示しました。

 

5月16日、名古屋市国際会議場

 小池氏は、参院選で野党共闘を進めるとともに、共産党を伸ばし、比例代表では全国で850万票、愛知県43万票で井上さとし党参院国対委員長はじめ比例7候補の勝利、愛知選挙区では、すやま初美党県若者雇用対策部長の議席獲得へ支援をよびかけました。

 小池氏は、森友・加計疑惑、憲法問題、暮らし・経済、北朝鮮問題、日本共産党の未来社会論などを縦横に語り、安倍内閣退陣を訴えました。

 井上氏は、「参院国対委員長になって14年。市民と野党の共同の大波をおこし、日本共産党が伸びてこそ政治は変わります」、すやま氏は「政治に関わった原点は人間らしく働けるようにと思ったこと。愛知で働く人の声を国政に届けます」と決意表明しました。

 昨秋の総選挙で当選した本村伸子衆院議員(比例東海)、その後の新城、東海、愛西、北名古屋、清須の5市議選の当選者が紹介され、本村氏があいさつしました。

 今夏の知立市議選と、来春の統一地方選挙の予定候補者が登場。代表して、しもおく奈歩県議(豊橋市)が来年の県議選必勝の決意を語りました。

 聴衆から、「もう今の政府には頭に来ています。頼りになるのは共産党しかありません」「まともな話が聞けてよかった。気分爽快、エネルギーを充てんできた」「日本のような資本主義から未来社会へ進む展望が分かった」など感想が寄せられました。

 会場で、日本共産党への入党と民主青年同盟への加盟が呼びかけられ、入党者や加盟者がありました。

 同党は、来年の参院選・統一地方選勝利をめざし、党勢拡大を進めています。

小池晃共産党書記局長 党名、未来社会語る

  昨年の総選挙で、分断攻撃を受けた野党共闘を救うため、あえて自党候補を降ろし、結果的に議席と得票を減らした日本共産党。野党共闘の勝利と党躍進をどうを両立させるか。同党が出した答えが、日本共産党を丸ごと理解し、どんな情勢でも支持する積極的支持者を増やす活動。16日、名古屋市内で開かれた日本共産党演説会で、小池晃書記局長は党名の意味と魅力を語りました。要旨を紹介します。

5月16日、名古屋市国際会議場

 

 「共産党の名前を変えたらどうか」というご意見をいただくこともありますが、私は、名前こそ値打ちがあると思います。

 まず、知名度抜群です。共産党を知らない人はいない。名前と言っていることが違う政党がいっぱいあるなかで、党創立から96年間、名前を変えずにやってきた。これは私たちの誇りです。

 しかも、共産党という党名に、私たちが描いている未来社会の姿が現れています。

 今の日本社会は資本主義です。これが、人類にとって最高、最善、ゴールの世界なのか。

 利潤追求の力で進んできた資本主義の弊害が噴き出しているではありませんか。

 例えば、貧困と格差。マルクスは『資本論』で「資本主義の生産は、他のどの生産よりもずっと人間の生きた労働の浪費者である。血と肉の浪費者である。脳髄と神経の浪費者である」と書きました。私は、国会でブラック企業や過労死の問題を取り上げるとき、「人間の浪費」という言葉がいつも頭をよぎります。

 原発問題。再稼働の根底には電力会社の利益第一主義があるのではないでしょうか。地球温暖化で今世紀末には海水温が4度上昇し、6億人以上が暮らす地域が水没する。

 儲け第一で地球のことは二の次、三の次という企業の行動があるのはまちがいありません。マルクスは「我が亡き後に洪水よ来たれ―これが資本家のスローガン」と書きましたが、本当にこのままでは洪水が来てしまうのではないでしょうか。

 どうしたら問題の根本的解決ができるのでしょうか。

 生産の目的を、企業の利潤のためから社会全体の発展のために変えようではないか。そうすれば、企業利益のための大量生産、大量消費、大量廃棄というムダをコントロールできるのではないか。

 そして何よりも、1人当たりの労働時間をもっともっと短縮し、自由な時間を生み出す。趣味やスポーツ、芸術のためにみんなの能力を思う存分発揮できる社会がつくれるのではないか。それが「共産党」という名前に込められた私たちのめざす未来社会の姿です。

 かつてのソ連は社会主義とは無縁の抑圧社会でした。私たちがめざしているのはこんなものではありません。日本共産党綱領にはこう書かれています。

 あらゆる段階を通じて私有財産、思想信条の自由、政治活動の自由が保障されます。すべての段階で国民の合意が前提となります。

 国有化や集団化、統制経済など旧ソ連の誤りを絶対に再現させてはなりません。

 中国問題では、言論による体制批判には弾圧でなく言論で対応すべきだと、日本共産党は率直に中国に言っています。中国共産党に堂々と面と向かって言ったのは、日本の政党では日本共産党しかないんです。

 いままでの世界では、私たちがモデルにしようとする社会は存在しません。

 発達した資本主義が資本主義を乗り越えて新しい社会に前進するというのは、人類初めての経験です。 

 日本共産党。この名前には壮大なビジョンとロマンが刻み込まれています。ごいっしょに堂々と語っていこうではありませんか。

 

5月16日、名古屋市国際会議場