先月25日夜、東海市議選の共産党候補の事務所で大きな歓声があがりました。定数22に24人が挑んだ同市議選で、現職の坂ゆかりさんが1609票、辻井タカ子市議と交代する新人の近藤みほこさんが1343票を獲得して当選。合計で前回より142票伸ばし、改選前の2議席を確保しました。
市民置き去り開発優先を正す
名古屋南部にある東海市(人口約11万人)は、新日鉄住金、大同特殊鋼、愛知製鋼の製鉄工場が操業する「鉄鋼のまち」として知られています。市議会は自民系の新緑水クラブ、鉄鋼企業系の市友会、公明党が鈴木淳雄市長の与党で、土木費突出の開発優先市政を続けています。
鈴木市長と与党は外国人観光客の受け入れをねらい、新年度予算に民間ホテルの建設用地取得費9億1千万円をつけました。誘致する大手ホテル会社には、開業後5年分の固定資産税・都市計画税、下水道料金に相当する交付金を出し、それらを事実上タダにします。
一方、市民が利用する公共施設の老朽化は深刻。温水プールや体育館の天井材の落下がおき、最近では、1日約5000食を調理する学校給食センターのドライ方式の厨房が雨漏りし、職員がモップで床を拭く有様です。
日本共産党は市議選で、「市民置き去りの開発優先のゆがみを正し、豊かな財政力を市民のために生かそう」と訴えました。
製鉄所が発生源の降下ばいじん(粉じん)対策も市議選の争点になりました。昨年の12月市議会に市民団体が5000人余の署名をつけて排出規制を求める請願を提出しました。鉄鋼大手の〝企業城下町〟では驚異的な署名数です。
共産党市議団は請願に賛成し、市条例改正で降下ばいじん規制をと主張。一方、自民系、鉄鋼企業系、公明の議員は請願に反対しました。
「安倍けしからん」追随与党に批判
日本共産党は、東海市議選で市政問題とともに、安倍暴走政治に「ノー」の審判を下そうと訴えました。
3月に入り、安倍首相夫人がかかわる森友学園への国有地格安払い下げをめぐり財務省の公文書改ざんが発覚。国民の不信と怒りが高まり、安倍内閣の支持率が急落しました。
日本共産党は、井上さとし参院国対委員長、本村伸子衆院議員、すやま初美参院愛知選挙区予定候補らが東海市に入り、森友疑惑の真相究明と安倍内閣総辞職を訴えました。
市民から「安倍はけしからん。共産党がんばれ」の声が出ました。 市民が市議会に提出した消費税10%増税中止や国連の核兵器禁止条約への日本政府参加を求める意見書提出の請願に市議会与党が反対したことは彼らの安倍政権追随ぶりを示し、賛成した日本共産党への信頼が高まりました。
続く3市議選共産党に期待
愛知では、東海市議選につづき、4月8日告示・同15日投開票で、愛西市、北名古屋市、清須市の市議選がおこなわれます。
日本共産党の奮闘が期待されます。