愛知民報

【18.03.25】“核の傘”を是とする日本政府 ICAN川崎氏が批判

講演する川崎哲ICAN国際運営委員=10日、名古屋市中区

 ヒバクシャ国際署名を進める愛知県民の会は10日、名古屋市内で学習会を開きました。ICAN(アイキャン=核兵器廃絶キャンペーン)の国際運営委員、川崎哲(あきら)氏が講演しました。
 ICANは101カ国にまたがるNGO(非政府組織)の連合体で、昨年7月の国連会議で採択された核兵器禁止条約(核禁条約)の実現に積極的な役割を果たし、ノーベル平和賞を受賞しました。アメリカの〝核の傘〟にしがみつく日本政府は、核禁条約に参加していません。
 核禁条約は、核兵器の使用や威嚇とともに、援助、奨励、勧誘を禁止しています。川崎氏は「『核兵器を持たず、作らず、持ち込ませず』とした非核3原則と同じ趣旨。一方〝核の傘〟の本質は、援助、奨励、勧誘である」と批判しました。
 川崎氏は、「日本政府が条約に参加していないことが国民に知られていません。実際に核兵器が使われたらどうなるかを発信しよう」と呼びかけました。
 ヒバクシャ国際署名は核禁条約に参加しない日本政府の態度を改めさせる力になります。学習会に先立ち、「県民の会」呼びかけ人の花井増實元愛知県弁護士会会長らが中区大須で宣伝署名行動をおこないました。