愛知民報

【17.12.10】愛知県政と平和問題 住民が主人公の地方自治をすすめる交流集会 しもおく県議報告

 11月22日に名古屋市内でおこなわれた住民が主人公の地方自治をすすめる交流集会で、日本共産党の、しもおく奈歩県議が県政と平和問題をテーマに発言しました。要旨を紹介します。

住民が主人公の地方自治をすすめる交流集会で愛知県政報告をする、しもおく奈歩県議=11月22日、名古屋市熱田区

 

F35の拠点化

 

 1つ目に安倍政権のもとで軍拡が進められていて、愛知県では県営名古屋空港がF35戦闘機の拠点にされる問題があります。日本共産党県議団は地元の皆さんや平和運動の方々といっしょにF35の初飛行の時に反対の申し入れをおこないました。この間も試験飛行がおこなわれており、県民が不安をおぼえているにもかかわらず、大村知事は国に抗議しない。国いいなりです。

 

ゼロ戦展示

 2つ目は、県営名古屋空港内に県が整備したあいち航空ミュージアムについてです。最近、急にゼロ戦を展示することになりました。ゼロ戦はアジア太平洋戦争の日本海軍の主力戦闘機です。戦争末期には特攻機となり多くの若者が命を落としました。産業技術や産業観光にはなりません。
 日本共産党県議団はゼロ戦展示には反対してきました。議会の中でその〝負の歴史〟について何度も質問してきました。知事は過去の戦争の歴史がちゃんと説明がされると記者会見で述べました。
 そして昨日、航空ミュージアムの内覧会に行ってきました。ゼロ戦のところにたしかに〝負の歴史〟について書いてありましたが、ほんの4、5行でした。しかも侵略戦争の記述や反省はまったくありませんでした。展示は大問題であり、議会で追及したい。

 

核禁止署名せず

 3つ目ですが、大村知事に、ヒバクシャ国際署名を求め、2度にわたり県議会で質問してまいりました。2月議会で、わしの県議が、そして、核兵器禁止条約採択後に9月議会の一般質問で改めて私が質問をいたしました。
 県は、情勢が変わっているにもかかわらず、「国の考え方があり、慎重な対応が必要」と署名に応じず、知事の直接答弁もありませんでした。唯一の戦争被爆国としての責任を果たすために、愛知県知事が署名するのは当然なのに署名をしないという情けない姿勢です。
 もっと声をあげて、知事に署名させ、核兵器禁止条約にサインする政府をつくるためにも、みなさんといっしょにがんばっていきます。

 

機動隊派遣正当化

 4つ目は、沖縄・高江のヘリパッド建設の現地に愛知県警の機動隊が派遣された問題です。私はこの問題を11月9日の県議会決算特別委員会で取り上げました。
 質問の前に、沖縄・高江への愛知県警機動隊派遣訴訟の会の方から詳しいお話をうかがい、資料提供もあり、質問するうえで大きな力になりました。
 警察法第2条2項の「不偏不党の立場で警察の職務を果たし、いやしくも国民の基本的人権を侵害することはあってはならない」とされていることを県警側に確認しました。
 そのうえで、「ヘリパッド建設に抗議する民意が無視されて力でねじ伏せられている状況は、警察法第2条2項は守られていないのではないか」と指摘し、県警は何をしてきたのか質問しました。
 しかし、県警は派遣先でどんな活動をしたのか答えません。ほんとうに県民の立場に立った答弁とは思えませんでした。
 最後に、本来、自治体というのは憲法や地方自治法で述べられていますように住民の命や暮らしを守ることが役割です。しかし、安倍政権のもと、大村県政は、国いいなりのひどい県政となっています。国の悪政を変えることと同時に、県政も変えていかなくてはなりません。
 憲法9条を守り引き継ぎ、核兵器をなくし、平和な世界にしていくこと、若者が希望のもてる県政の実現、県民のいのち・暮らしを守る自治体の役割を果たすことを求め、日本共産党愛知県議団はみなさんとごいっしょにがんばっていくことを申し上げまして、発言を終わります。