愛知民報

【17.11.12】安倍9条会見NO 3000万署名 「国会発議許さない」愛知市民アクション結成へ

 

 日本国憲法の公布71周年を迎え、4日、刈谷市内で「憲法9条守ろう愛知県民のつどい」が開かれ、講演した「あいち9条の会」代表世話人で憲法学者の森英樹さんは、来年5月末までに3000万人の安倍9条改憲反対の全国統一署名を集めようと訴えました。

 10月の総選挙の結果、自民党など改憲派が衆院定数の3分の2を維持し、安倍首相は9条に自衛隊を明記する改憲の動きを加速させようとしています。

 改憲勢力のなかでは、2020年新憲法施行なら来年中の改憲の国会発議、19年参院選と同時の国民投票の声も。

 それだけに、4日の集会では、9条改憲の発議阻止へ緊迫感がみなぎりました。

 憲法9条の1項、2項を残し、自衛隊明記の3項を加える安倍改憲のねらいは何か。

 森さんは言います。「9条を変えずに戦争できる憲法をつくること。自衛隊規定の3項を加えれば、自衛隊は憲法上の根拠を得るので、戦力不保持・交戦権否認の9条2項、ひいては戦争放棄の1項も死文化する」

 全国統一署名は、内閣総理大臣と衆参両院議長に、「憲法を変えないでください」「憲法の平和・人権・民主主義が生かされる政治を実現してください」の2項目を求めるもの。
 署名運動の呼びかけ団体は、1000人委員会、9条壊すな!実行委員会、憲法共同センター、九条の会でつくる「安倍9条改憲NO!全国市民アクション」。全国の署名目標は3000万人。集約期日は第1次12月20日、第2次4月25日、第3次5月末です。

 いま、愛知の市民アクション結成の努力がおこなわれています。12月17日には名古屋市熱田区の市教育センターで3000万署名の愛知スタート集会が開催されます。
 今週12日には、総選挙で市民と野党の共闘に努力した市民連合@愛知などの主催で、市民と国会議員の共同街宣がおこなわれます。

 

九条の会の出番は今 名古屋大学名誉教授 あいち九条の会代表世話人 森英樹さん

 安倍首相は、集団的自衛権容認の閣議決定、特定秘密保護法、武器輸出禁止3原則の転換、安保法制(戦争法)、共謀罪など違憲立法を次々強行成立させました。
 しかし本丸の憲法9条は、安倍戦争路線に立ちはだかっています。
 自民党の改憲草案は「自衛権」を明記し「国防軍」を創設するものですが、安倍首相は現憲法の9条1項、2項には手を付けず、3項を加えて「自衛隊」を書き込むという9条3項方式に「転進」しました。これは、憲法九条が国民に定着し、九条の会が強いから、九条を変えることなく戦争できる改憲をおこなうことが狙いです。
 9条改憲をめぐるたたかいのラストステージが到来しています。九条の会の出番は、まさに今です。

改憲勢力の動き

 改憲右翼団体・日本会議と一体の「美しい日本の憲法をつくる国民の会」は、
全国で1000万人を目標に改憲を求める署名を集めています。署名数の到達は10月25日時点で約989万8000人分(「毎日」)と発表しています。

 

9条改憲賛成県内衆院議員

 10月22日投票の総選挙で当選した衆院議員のうち、マスメディアのアンケートに自衛隊明記の9条改憲に賛成と回答した愛知関係の議員は次の通り。
 【1区】熊田裕通・自民【4区】工藤彰三・自民【6区】丹羽秀樹・自民【8区】伊藤忠彦・自民【9区】長坂康正・自民【10区】江崎鉄磨・自民【11区】古本伸一郎・希望【12区】重徳和彦・無所属【13区】大西健介・希望【14区】今枝宗一郎・自民【15区】根本幸典・自民
 【比例東海復活】池田佳隆・自民、神田憲次・自民、鈴木淳司・自民、杉本和巳・維新、八木哲也・自民、大見正・自民、関健一郎・希望