愛知県労働組合総連合(愛労連)は1月31日、名古屋市熱田区で、最低賃金(最賃)生活体験のスタート集会を開きました。組合員から参加者を募って2月1日から28日までおこないます。
愛知県の最賃は時給845円。最賃生活体験とは、最賃以内で実際に生活できるかを検証するもの。収入は、最賃845円で1日8時間、週休2日で月22日就業すると得られる14万8720円。ここから厚生年金、健康保険、雇用保険の各保険料、所得税、住民税を差し引いた手取り12万762円で生活します。
参加者は、全支出を家計簿に記入し、生活費が最賃を超えないよう努力します。最賃額が820円だった昨年、ほとんどの参加者の収支は赤字でした。
愛労連が2015年秋におこなった最低生計費試算調査によると、25歳男性1人暮らしで名古屋市内に住む場合、月に22万7000円(時給換算約1300円)が必要。日常生活に自動車が欠かせない豊橋市の場合は23・7万円必要です。現行の最賃は最低生計費に及んでいません。
知崎広二愛労連事務局長は、「最賃ギリギリの安い賃金で働く層がたくさんいます。最賃の低さが自分たちの生活に影響していることに気づいてほしい」と述べ、ただちに1000円以上への最賃引き上げを強調しました。
愛労連は、全国一律最賃制度の法制化を求める国会請願署名、愛知の最賃額を決める愛知地方最賃審議会への最賃引き上げ要請署名に取り組みます。
同集会では、野々山大輔コープあいち労働組合書記長が、賃金明細書の見方を説明しました。