愛知民報

【17.02.05】中部電力浜岡原発 政治異変 静岡県菊川市で 再稼動ノー・廃炉訴え 元自民党市議・共産党で当選

 原発のうち愛知県からもっとも近く、東海地震の想定震源域の真上にある中部電力の浜岡原子力発電所(静岡県御前崎市)。
東日本大震災後、全面停止中ですが、安倍自公政権のもとで中電は再稼働させようとしています。いま、その周辺自治体で政治の“異変”が起きています。
 

痛烈パンチ

 浜岡原発の北側にある菊川(きくがわ)市。1月22日投開票の市議選の話題は、元自民党議員が日本共産党から立候補し当選したことです。その人は横山隆一さん(64)。
 旧菊川町議時代、自民党だった横山さんは、同議会が浜岡原発の使用済み核燃料導入(プルサーマル)を受け入れた際、日本共産党議員とともに反対して自民党を離党。「住民が主人公」こそ自分が進むべき道と、一昨年、共産党に入党しました。
 隣町との合併で市になった今回の市議選に、日本共産党公認で立候補。浜岡原発の再稼働反対、廃炉を訴え、当選しました。
 横山さんの当選は、原発再稼働を強行する民意無視の安倍自公政権にたいする痛烈な審判です。

衆院候補も

 菊川市同様、浜岡原発の20キロ圏内にある掛川市。日本共産党の衆院静岡3区予定候補者になった松浦きよしさんは、掛川市の元自民党市議でした。
 再稼働推進の自民党か、再稼働阻止・原発ゼロをめざす共産党か―。政党対決が鮮明化するなか、政治意識の劇的な変化が起きています。

224回目

 先月27日、名古屋市内の中電電力本社前で「原発ゼロ」を求める金曜日行動がおこなわれました。今回で224回目を迎えました。

横山隆一 菊川市議の話

 選挙中の集会で、「浜岡原発の再稼働を止めさせて」「原発のない社会を」という声をいただきました。前は自民党議員だったので、「共産党から出るの!」と驚く人もいましたが、市民の立場ではっきりものを言う共産党の議席が必要と訴えました。議会質問では、子ども医療費無料化なども求めていきます。

停止から6年電力ある

 浜岡原発が2011年の東日本大震災の東電福島第一原発事故直後の同年5月に運転を全面停止してから足掛け6年。
 電力不足による停電は起きていません。
 中電では昨年8月の電気最大需要日で、供給力2690万??にたいし需要実績は2425万??。電力需給は「安定した状況」(中電発表)でした。
 原発ゼロで、製造品等出荷額等全国1位の愛知の産業と暮らしが成り立つことが実証されています。節電が広がる一方で、太陽光など再生可能エネルギー発電が急伸しています。

本村伸子衆院議員 豊橋駅前で演説

 本村伸子衆院議員は1月28日、愛知県内で次のように演説しました。 
 安倍政権は原発再稼働を進めています。これにたいし国民は反対の声を上げています。浜岡原発の地元の静岡県菊川市議選で、元自民党市議が日本共産党から立候補し当選しました。原発地域で、自民党の支持基盤の総崩れが起きています。原発マネーと無縁の日本共産党の総選挙躍進で、再稼働ストップ、原発ゼロ、安心安全の未来を開きましょう。