愛知民報

【17.02.05】扇動政治を許すな あいち女性9条の会が講演会

 
 あいち女性9条の会は1月29日、名古屋市名東区で京都大学准教授の藤原辰史さんを招いた講演会を開きました。
 藤原さんは、2016年7月に結成された「自由と平和のための京都大学有志の会」の発起人。
 同会の声明は「血を流すことを貢献と考える普通の国よりは、知を生み出すことを誇る特殊な国に生きたい」として、「思い上がった権力にくさびを」と訴えるものです。反響は世界に広がり、声明は30を超える国の言葉に翻訳されています。
 藤原氏は、第2次世界大戦前のドイツでのヒトラー率いるナチスの台頭は「国民がヒトラーに魅力を感じ選んだことによるもの」と指摘。世界恐慌で失業者があふれているもとでヒトラーが「労働者が貧困に苦しむのは上層の人間が富を吸い上げているから」と訴えて支持を集めたことを紹介しました。
 「民族差別をあおり、戦争に駆り立てたナチスのような扇動政治を許さないためにも、暮らしに根ざした非戦思想を広げるべき」と強調しました。
 名古屋市中区の女性(63)は「現状に不満を持つ人に広がったナチズムの歴史を聞き、米国のトランプ現象と似ていると思いました。この話をまわりの人に広げたい」と話しました。