愛知県社会保障推進協議会(愛知社保協)は10日名古屋市内で、国保改善運動交流集会をおこないました(写真)。
国保(国民健康保険)は、保険証を提示すれば医療機関で受診できる国民皆保険の根幹となっている制度です。加入者の内訳は、自営業者や農林水産業者が減少し、年金生活者や非正規労働者が増加しています。支払い能力を超える高い保険料(税)が加入者の家計を圧迫しています。
集会で基調報告した日下紀生愛知県保険医協会事務局次長は、2018年度から国保の財政運営が現行の市町村から都道府県単位に変更されることにより、加入者の負担が増えるおそれがあると指摘しました。
国保財政の都道府県単位化に伴い、市町村は県に納付金を100%納めることになり、これまで以上に保険料の徴収が強化されると見られています。
日下氏は、?保険料(税)の決定・徴収は引き続き市町村がおこなうこと?保険料減免制度などの市町村独自の制度は継続できることを示し、県と市町村への働きかけの強化を強調。また愛知県が14年度に廃止した市町村国保への県単独補助金の復活を求めました。
地域・団体の運動交流では、保険税引き下げの経験(半田市)や過酷な滞納処分・差し押さえの対策(愛知県商工団体連合会)などの報告がありました。
大阪社保協滞納処分委員会の楠晋一弁護士が記念講演。納税の猶予など納税緩和制度の活用について説明しました。