安倍政権は、社会保障制度の大改悪を次々と打ち出しています。選挙のときは国民に語らず、まさにだまし討ちの大暴走です。愛知でも「社会保障改悪反対!安倍暴走許すな!」と県民の運動がはじまっています。
社保協総会
愛知県社会保障推進協議会(愛知社保協)は7月30日名古屋市内で総会を開き、安倍政権が狙う社会保障制度改悪を許さず、貧困と格差の是正をはかる大運動に取り組む方針を決めました。
重点課題は、子ども医療費助成の拡充▽国民健康保険・高齢者医療の改善▽介護の改善▽年金引き下げ反対▽生活保護引き下げ反対▽障害者福祉の充実▽子どもの貧困対策▽地域医療を守る取り組みなど。
愛知社保協などでつくる実行委員会は10月、県内すべての自治体を訪問し医療・介護・福祉の充実を求める「愛知自治体キャラバン」に取り組みます。
医療
受診抑制・医療崩壊に拍車をかける大改悪が次々出ています。
社会保障審議会の医療保険部会は、75歳以上の医療費の窓口負担の原則2割化、現役並み所得世帯の高額療養費制度の自己負担限度額引き上げ、一般病床の居住費(光熱水費分)の徴収、かかりつけ医以外への定額負担徴収、ビタミン剤やうがい薬、湿布薬など「市販類似薬」の保険外しなどの法案を来年の通常国会に出そうとしています。
医療の連続改悪に反対する共同の運動が広がっています。秋の臨時国会に向けて「医療と介護は国の責任で」署名がおこなわれています。
介護保険
国の社会保障制度審議会では、「要介護1・2」の人が受けている訪問介護の生活援助サービスを保険から外すことや、自治体の裁量と予算でおこなう「地域支援事業」に移行させることを提起しています。「要支援1・2」の訪問介護、通所介護の保険外しに続く改悪です。ベッドや車椅子など福祉用具貸与サービスの自己負担化も計画されています。厚労省は介護サービスの自己負担を2割に上げようとしています。
愛知社保協は24日、介護保険改善運動交流会をおこないます。
生活保護
安倍政権は財務省の「社会保障改革工程表」に就労しない生活保護利用者の保護費減額、医療費扶助の給付縮小、生活扶助費のさらなる引き下げなどを掲げています。母子世帯を支える生活保護の母子加算が切り捨てられようとしています。
2013年に強行された生活保護基準引き下げの取り消しを求める訴訟がおこなわれています。名古屋地裁では21人が提訴。これまで6回の口頭弁論がおこなわれました。10月24日に7回目が予定されています。
新城市 2016年度国保税 10900円引き下げ
新城市で今年度、国保税の1人平均約1万900円の引き下げが実現しました。3月市議会に引き下げの議案が提出され、全会一致で議決されました。
引き下げには国からの保険者支援金が活用され、国保会計基金の一部が取り崩されました。保険税の「資産割」が廃止されました。
同市では、09年の市議選で日本共産党議席が空白になり、その間連続して国保税が引き上げられ、13年には10万6197円まで上がりました。
「愛知自治体キャラバン」の調べによれば、2015年の新城市の国保税は1人当たり平均10万4532円で県内3位の高さでした。
日本共産党の浅尾洋平市議は、2013年11月の市議選で国保税の1人1万円の引き下げを公約。議会で繰り返し引き下げを求めてきました。
国民健康保険改善 保険料(税)抑制へ各地で運動
住民の支払い能力をこえる国民健康保険(国保)料(税)に県民から悲鳴が上がっています。国保加入者は自営業者や農林漁業者に加えて年金生活者や非正規労働者に広がっており、保険料(税)負担が家計に重くのしかかっています。
国保は2018年から財政運営が都道府県単位化されます。都道府県は各市町村に「納付金」を割り当て、市町村は住民から集めた保険料(税)を納付します。保険料(税)の決定・徴収は引き続き市町村がおこないますが、県からの保険料(税)引き上げの圧力が懸念されています。
国保料(税)の引き下げ、減免制度の拡充を求める運動が各地で始まっています。名古屋市では8月22日、「国保を良くする署名スタート集会」がおこなわれました。