広島、長崎の原爆被害を訴え、平和や戦争について考えるパネル展が8月27、28の両日、名古屋市の金山総合駅コンコースでおこなわれ、多くの駅利用者が観覧しました。
原爆投下で焼け野原になった広島、長崎両市の写真パネルや、原爆の被害を被爆者自身が描いた絵画などが展示されました。「学校の授業で原爆のことを習いました。平和のためにできることをしたい」と、折り鶴を折っている女子中学生もいました。
パネル展を主催したのは、愛知県原水爆被災者の会(愛友会)。同会の水野秋恵事務局長(75)は、4歳の時に広島で被爆。爆心地から1・2?でした。家の下敷きになっているところを助け出されました。水野さんは「原爆投下の瞬間は何万ものフラッシュが?パーッ?と光った感じだった」と振り返ります。
水野さんは被爆した当事者の立場からその体験を語り広げ、核兵器廃絶運動の先頭に立っています。「核の力で他国を脅して平和を守るという核抑止力論はおかしい」と強調します。
水野さんは、アメリカの核の傘にしがみつく日本政府の対応に怒りをあらわにします。「核兵器の廃絶は世界の国々でも多数派になっています。唯一の被爆国である日本は反核の流れの足を引っ張ってほしくない。『先制不使用に反対』という安倍首相の発言はとんでもない」と言います。
水野さんは「被爆者自身が呼びかける核兵器廃絶国際署名が始まっています。署名集めにご協力ください」と呼びかけています。