議員報酬 800万円に戻す条例の実現を 日本共産党名古屋市議団
定数75→68
報酬800万円→1455万円
3月22日に閉会した名古屋市議会の2月定例会で、自民、民主、公明の3会派は議員定数を現行の75から68に減らすとともに、市議の報酬年額を現行の約800万円から1455万円に上げる条例改定を強行しました。
市民から「民意を切り捨て、わが身を肥やす暴挙」との批判が起きています。
河村市長率いる減税日本は報酬引き上げに反対し、定数削減に賛成しました。
日本共産党はいずれにも反対し、報酬を800万円に戻す条例の実現をめざすことを明らかにしました。
7区で減員
定数の減員区は、西、中村、昭和、港、南、守山、緑の7区。
次期市議選から18歳選挙権になります。よりいっそう民意を市政に反映させることが議会に求められます。この方向に逆行する定数削減は、多様化する民意の切り捨てと議会制民主主義の形骸化につながるおそれが指摘されています。
「身を切る」?
3会派は、定数削減で「身を切った」といいますが、ホンネは議員報酬の引き上げ。
昨年の名古屋市議選では、だれも議員報酬引き上げを公約していません。
日本共産党市議団の山口清明議員によると、現行の報酬と政務活動費の場合、定数7減による経費削減は年間9800万円。
一方、議員報酬引き上げによる経費増は年間約4億5000万円にのぼります。
同議員は「定数削減は口実。本音は報酬のお手盛り引き上げ」と指摘します。
安倍政権の経済政策「アベノミクス」のもと、大企業と富裕層に富が集中し、庶民の生活悪化と貧困化が広がっています。
名古屋市議会の自民・民主・公明に「身を切るふりして、わが身を太らせる」との批判が出るのも当然です。
議会弱体化
河村たかし市長サイドから、議員報酬引き上げ問題で市議会そのものの解散を求める直接請求運動をおこす動きがあります。
市民から「報酬引き上げの賛成議員と反対議員をいっしょくたにしてクビを切る議会解散運動は道理がない。市長側は来年の市長選を見越して善玉市長と悪玉議会の対決の構図をつくろうとしているのではないか。議会弱体化、市長の専制化につながりかねない」との見方がでています。
議員報酬を元の800万円に戻す条例の実現をめざす日本共産党市議団の対応が注目されています。