愛知民報

【15.09.06】日本共産党の参院予定候補らが関連施設を視察 海外派兵直結を実感

 日本共産党の、たけだ良介参院比例予定候補、すやま初美参院愛知選挙区予定候補らは8月27日、戦争法案で海外派兵や航空兵器生産の拠点となる航空自衛隊小牧基地、三菱重工小牧南、北の両工場、陸上自衛隊守山駐屯地などを調査しました。 原水爆禁止愛知県協議会副理事長の横江英樹さんが案内しました。戦争法案の危険性が浮き彫りになりました。

 三菱重工名古屋航空宇宙システム製作所の小牧南工場は、航空自衛隊の次期主力戦闘機F35の製造拠点です。在日米軍の保有するF35が整備のために持ち込まれる可能性があります。
 隣接する航空自衛隊小牧基地、県営名古屋空港は一体となり、海外派兵や武器輸出の最前線となります。

空襲の標的に

 調査団はまず、名古屋市中区にある「愛知・名古屋 戦争に関する資料館」を訪れました。
 同資料館には県内の空襲や戦時下の県民生活に関わる資料が展示されています。名古屋空襲で狙われたのは、東区の三菱重工や熱田区の愛知時計など軍需工場でした。
 たけだ、すやま両氏は「基地や軍事施設が攻撃の的になると実感した」といいます。
 同資料館の隣にある自民党愛知県連前の歩道では「軍国主義反対」の看板を掲げて市民が抗議していました。

戦闘機の製造拠点

 
 一行は、豊山町にある戦闘機生産の拠点になっている三菱重工小牧南工場を調査。
 同工場では、航空自衛隊の最新鋭戦闘機F35の生産が計画されています。
 同工場内にある三菱重工名古屋航空宇宙システム製作所史料室には、戦時中に三菱が生産した零式艦上戦闘機(ゼロ戦)やロケット推進戦闘機「秋水」の復元機が展示されています。
 たけだ、すやま両氏は「三菱の歴史は侵略戦争と一体だということがわかりました」と語りました。

ミサイル工場

 地上から航空機を撃墜するパトリオットミサイルを製造している三菱重工名古屋誘導推進システム製作所の近くに行きました。
 同製作所は東名高速道路の高架に隣接しています。一行からは「これはあぶない」と声が上がりました。

空中給油

 
 調査団は、自衛隊の海外派兵の輸送拠点である航空自衛隊小牧基地と県営名古屋空港を遠望しました。
 民間の小型機に混じって、航空自衛隊のC130輸送機やKC767空中給油機などが離着陸していました。 戦争法案審議で空中給油機が米軍機に給油することを認めました。防衛省は空中給油機の増機を計画しています。 
 たけだ、すやま両氏は、「海外への兵たん基地が強化されるのは許せない」と感想を述べました。
 春日井市にある空自高蔵寺弾薬庫の近くでは、案内の横江さんが「大量の不発弾をばら撒く非人道兵器のクラスター爆弾もあります」と説明しました。

若者の命守る

 
 イラク・サマワに派兵された陸上自衛隊第10師団の守山駐屯地を視察しました。
 第10師団を含む陸自の中部方面隊は、南スーダンPKOに派遣されています。戦争法で戦闘行動への参加が認められることになります。
 たけだ、すやま両氏は「戦争法案を廃案にさせ、若者の命を守らなければ」と力を込めました。

?飛ぶゼロ戦?展示か 県が建設予定の県営空港見学施設

 愛知県は県営名古屋空港内に航空機の見学施設建設をすすめています。
 三菱重工史料室の係員は、「大村知事は、MRJ、YS11、ゼロ戦の展示機体は飛ばすことができるものを望んでいる。隣が滑走路だからイベントで飛ばして集客したいようだ」と語り、県航空対策課の担当者は「見学施設のゼロ戦展示は正式には決まっていない」としつつ、検討対象になっていることを否定しませんでした。