一昨年の参院選、昨年暮れの総選挙、今春のいっせい地方選挙で連続躍進した日本共産党が来夏の参院選では比例代表に加え、改選定数が3から4になる愛知選挙区で議席獲得に正面から挑みます。予定候補者は36歳、元広告デザイナーのすやま初美さん。同党愛知県委員会は、若手幹部でつくる「チームすやま」を発足させました。参院選でタッグを組む比例予定候補は36歳、たけだ良介さん。30代の若手同士でダブル勝利をめざします。
先手必勝
日本共産党愛知県委員会の参院選スローガンは「先手必勝」。同党は、比例、愛知選挙区とも他党に先駆けて予定候補者を発表しました。
参院選の目標は比例代表で「850万票、得票率15%以上」で8議席以上の獲得をめざします。政党選択の比例選挙を軸に、上積みをはかって選挙区での勝利に挑戦します。
愛知駆けめぐる
参院愛知選挙区でマスメディアが注目するのは、すやまさん。「中日」紙は、6月5日の公式発表前に、すやま擁立のスクープ記事を掲載しました。以降、すやまさんは県内を駆け回っています。
7月19日から8月9日まで、猛暑のなか、全県宣伝キャラバン(第1次)が行われました。すやまさん、たけだ良介比例代表予定候補、日本共産党の地方議員らがマイクを握り、戦争法案反対と同党への支持を呼びかけました。
名古屋市千種区では20代の男性から、「子どもがもうすぐ生まれる。戦争はダメ。がんばって」などの感想が寄せられました。
若者、動く
「すやまさんを国会へ」と、若い世代の自発的な動きが広がり、街頭では、「すやまコール」も起きています。
18日夕、自民党愛知県連前で戦争法案反対、安倍内閣退陣を訴える行動に参加した村田裕昭さん(35)は「共産党は筋が通った党。若い候補者が出てうれしい」と語ります。
愛知1区(名古屋市東、北、西、中の各区)で活動する日本共産党後援会「子育てゆんたく」に参加する母親(39)は「子どもたちを戦場に送ろうとする政治をやめさせて」と、すやまさんに願いを託します。
ブーム起こす
「チームすやま」が企画するのは、若者との接点と交流の拡大。同愛知県委員会で宣伝物づくりとインターネット対策を担当しているリーダーの比嘉敦さん(33)は「すやまさんを知らせるポスター、リーフレット、マスコットができました。大いに拡散します」と語ります。
今春の名古屋市議選で初当選した最年少議員の西山あさみさん(25)も加わっています。西山さんは「市議選の経験を生かしたい」と話しました。
自民・民主が独占
現在、愛知選挙区の改選3議席を自民1議席、民主2議席で分け合っています。自民・藤川政人議員は、戦争法案、消費税増税、原発再稼働、社会保障解体、労働法制改悪に賛成の立場。民主党の斎藤嘉隆、安井美沙子両議員は、社会保障解体と一体の消費税増税法に賛成しています。「安倍政権の暴走と対決する共産党の議席が必要」と期待が高まっています。