戦争法案反対の世論と運動は大きく広がっています。愛知県内各地で集会、宣伝、デモなどが行われています。日本共産党の国会論戦、地方選挙での勝利など、県民総がかりの運動が安倍政権を追い詰めています。
集会・デモ 劇的な発展
1日、名古屋市中区で、弁護士や学者らの呼びかけで開催された「安倍内閣の暴走を止めよう!7・1集会」には1000人を越す市民が参加しました。 あいさつした中谷雄二弁護士(秘密保全法に反対する愛知の会共同代表)は「国民を戦争に追い込む安全保障法案は廃案に」と呼びかけました。参加者は「安倍内閣の暴走を止めよう」のアピールを採択しました。
自治体・行政区での運動も広がっています。名古屋市緑区では6月28日、「平和・民主主義・暮らしを守る緑区懇談会」が呼びかけた緊急集会が行われ、「緊迫感がある訴えを地域から起こそう」と声が上がりました。
豊川市では4日に「集団的自衛権行使容認に反対する豊川住民の会」が集会とデモ。日本共産党の、しもおく奈歩県議、同党豊川市議団、民主党衆院議員、無所属市議があいさつしました。
半田市では4日、「知多半島9条の会連絡会」が呼びかけたデモ、岡崎市でも7日、赤い服で戦争法案反対をアピールする「女性のレッドアクション」がおこなわれました。
戦争法案に反対あるいは慎重審議を求める国への意見書が、豊明、碧南、春日井、津島、扶桑、犬山、豊川、知多、稲沢、岩倉の各議会で採択されました。
刈谷市議選 反対訴え 共産党勝利
5日投開票された刈谷市議選で、戦争法案反対を訴えた日本共産党の、にいむら健治、山本シモ子、のむら武文の3候補が全員当選を果たし、現有3議席を確保しました。定数28に有力31候補が競り合う激戦を突破し、前回の5073票から5752票に得票を伸ばしての勝利です。
一方、同市議会の6月定例会で日本共産党が提案した戦争法案反対の意見書案に反対した自民党系やトヨタ系、公明党は減票しました。
選挙戦は「自共対決」。日本共産党候補の出発式では同党の本村伸子衆院議員が「日本共産党への1票で戦争法案にノーの審判を」と訴え。自民党系候補の応援に入った自民参院議員は「アベノミクスで刈谷のGDPが上がる」と演説。結果は、全体として、共産党が得票を伸ばし、自民党系は減らしました。
深夜、当選が決まった日本共産党候補らは「9条を守る刈谷市民の勝利。戦争法案阻止へ全力をあげよう」と気勢をあげました。
国会論戦 小牧基地機空中給油 違憲追及 本村衆院議員
戦争法案をめぐる国会論戦で、航空自衛隊小牧基地に配備されている空中給油機が米軍の要求に応えて海外に出動し、爆撃に出る戦闘機に給油する姿が浮かび上がっています。
1日の衆院安保法制特別委員会。愛知出身の日本共産党・本村伸子衆院議員は、戦争法案で「日本の防衛とは関係ないときでも、小牧基地の空中給油機が攻撃に出る米軍などの戦闘機に給油できるようになる。憲法違反の武力攻撃と一体の法案は廃案に」と迫りました(写真)。
中谷元防衛相は「武力行使と一体化しないように、現に戦闘が行われない場所で実施する」と弁解。しかし、「給油せずに爆撃に行けるか」と追及されると、「燃料が必要」と答え、事実上、空中給油が戦闘支援であることを認めました。
6月26日の塩川鉄也議員と今回の本村議員の国会質問で、戦争法制ができると、小牧基地の空中給油・輸送機能が専守防衛から他国侵略に完全変質することが明らかになりました。