5年に1度の核不拡散条約(NPT)再検討会議が国連本部(米・ニューヨーク市)でおこなわれました。世界の反核団体が集結した同市での国際共同行動には日本から1000人が参加しました。4月25~5月1日、愛知県の日本民主青年同盟(民青同盟)と日本共産党から古川大暁さんと倉石彩美さんが参加しました。感想を語ってもらいました。(聞き手=本紙・村瀬和弘)
―お疲れ様でした。
古川 NPTが開会した4月26日は今回ののメイン「国際共同行動デー」でした。
マンハッタンの中心街を国連本部に向けてデモ行進しました。633万の署名を再検討会議に届けるデモでした。
倉石 車道いっぱいの広く、長い隊列でした。
古川 原水爆禁止愛知県協議会がつくった原爆ドームのデコレーション(左写真)をみんなで担いで行進しました。沿道から注目を浴びました。
倉石 世界のたくさんの人が反核運動をしていることを、核保有国の米国民に伝えたかった。
―米国民の反応は。
古川 「核は必要だ」といった野次が飛んだりするのではと心配していましたが、プラカードや横断幕を見て足を止める人は多かったですね。
―デモ終点の市民集会で国連に反核署名を届けたのですね。
倉石 核兵器全面禁止を求める署名はタウス・フェルキNPT再検討会議議長とアンゲラ・ケイン国連軍縮問題上級代表に直接渡されました。
古川 本当に受け取ってもらえるのかと思っていました。感動的でした。すごい場面に立ち会いました。
―反核署名の反応は。
倉石 繁華街のタイムズスクエアとグランドセントラル駅前で訴えました。片言の英語で、署名用紙の文面を示しながら、「プリーズ・サインと…。
古川 立ち止まってくれた人はきちんと読んでくれました。観光客も多く、世界中の人から署名をもらえたと思います。
倉石 「ノーモアヒロシマ・ナガサキ」は世界共通の願いと分かりました。核兵器が非人道兵器だということは知られていました。
古川 声を上げることは大切ですね。
核依存の 安倍政権に批判
倉石 タイムズスクエアで「安倍首相の国の署名には応じられない」という人に出会いました。
古川 日本は世界唯一の被爆国なのに、安倍政権がアメリカの「核の傘」に依存していることを見抜かれていました。
倉石 被爆国・日本政府の不誠実な態度は、国際的にも反核運動にとってマイナスだと思いました。
―日本の政治のあり方が問われています。
古川 世界では非核の国が多数。アメリカ追随の安倍政権は核廃絶の運動の障害だと実感しました。
倉石 日本の政治を変えることができるのは日本人しかいない。安倍さんを退陣させるためにもニューヨーク行動の成果を大いに語りたい。
―核廃絶運動の世代的継承も課題ですね。
倉石 被爆体験の継承に力を入れたい。
古川 ぜひ反核運動を担う仲間を増やしたいと思います。
―ありがとうございました。