愛知民報

【14.07.06】侵略戦争と植民地支配を正当化 自民党の戦犯政治の 流れを解明 土井洋彦日本共産党学術・文化委員会責任者が講演

 日本共産党知多地区青年支部は6月15日半田市内で、「日本軍『慰安婦』問題と戦後補償」の学習会を行いました。土井洋彦(うみひこ)同党中央学術・文化委員会責任者が講演しました。土井氏は歴代の自民党政府が侵略戦争と植民地支配への反省を持たないことを厳しく批判。安倍政権の軍国主義復活に立ち向かうたたかいをよびかけました。土井さんの講演の一部を紹介します。

 自民党政府の有力者が侵略戦争と植民地支配を正当化する発言を繰り返すのには理由があります。
 戦後の保守政党は、侵略戦争と植民地支配を推進した「政友会」や「民政党」の流れをくんでいます。1955年の「保守合同」で自民党に合流しました。侵略戦争の推進勢力が戦後生き延びて復活するなかで、形成された政治集団が自民党です。
 冷戦体制のもとアメリカは、日本を旧ソ連や中国に対抗する「反共の防壁」として利用するため戦争犯罪政治家の追及をやめました。
 その結果、戦犯政治家が相次いで復活しました。のちに首相を務めた岸信介氏(安倍晋三首相の祖父)もその一人。岸氏は開戦の詔書にサインした閣僚です。戦後ひたすらアメリカに追随したのは、戦犯の追及を免れたからです。
 麻生副総理・財務相の祖父、吉田茂氏は戦前、対米英協調主義の立場でしたが、中国侵略には肯定的でした。
 異常な対米従属政治のもと、侵略戦争を推進した勢力が温存、強化されました。戦犯的体質は、その後の自民党政治に代々引き継がれています。アメリカ従属とアジア軽視・べっ視は表裏一体のものとして、今日に至っています。
 侵略戦争・植民地支配を正当化する政治からの脱却、大もとからの転換は急務です。国民一人ひとりが戦争礼賛論を許さない国民的合意づくりに取り組む必要があります。
 日本共産党は、侵略戦争と植民地支配に反対を貫いた歴史を誇りを持って語ることができる政党です。歴史問題での逆流を日本の政治から一掃するために全力をあげます。