建物倒壊や津波・浸水に備える―日本共産党議員 防災・減災に全力
愛知県は5月30日、南海トラフ巨大地震の被害想定を発表しました。最大想定の地震による死者は2万9000人。内訳は建物倒壊が1万4000人、津波浸水が1万3000人、地震火災2400人、がけ崩れ70人です。日本共産党議員の防災・減災の取り組みが注目されています。
耐震改修支援
県内の最大震度は7。揺れによる建物の倒壊や家具等の転倒による死者数は1万4000人と推計されています。県は、適切な対策を講ずれば、死者を6割減らせると述べています。
日本共産党議員は、住宅の耐震改修助成や家具固定の器具取り付け支援制度の充実を提案。住民の命と財産を守る施策が広がっています。
愛西市は、耐震改修工事に140万円を上限に補助、寝室など一部の居室のみを耐震化するシェルターには25万円を上限に補助してます。65歳以上のひとり暮らし高齢者向けに、家具転倒防止金具無料取り付けサービスもあります。
矢作川の下流に低地が広がり、大きな被害が想定される西尾市では、耐震改修に120万円、シェルターには30万円までの補助がつきます。倒壊の恐れのある老朽木造住宅の取り壊しには20万円の補助があります。
尾張西部深刻
津波・浸水による死者想定も深刻です。
とくに海抜ゼロ?地帯の弥富市、津島市、愛西市など尾張西部は、海から津波が押し寄せる危険があります。強い揺れによって堤防が沈下、崩落し、住宅地に川の水があふれてくることも想定されます。倒壊した建物が脱出困難、逃げ遅れの原因になることも予想されます。
?命山?に注目
浸水に備えるには堤防の強化と同時に避難できる高い場所を増やす必要があります。
日本共産党の高橋千鶴子衆議院議員が昨年10月、衆院災害対策特別委員会で紹介した、静岡県袋井市の「命山」と呼ばれる人工の高台が注目されています。 普段は公園として利用され、耐久年限はありません。同市は津波避難タワーとともに「命山」の増設に取り組んでいます。
名古屋市に要求
日本共産党の山口きよあき名古屋市議(港区)は3月議会で、同区の津波避難ビルの収容規模が足りないことを指摘しました。
山口氏は、袋井市の「命山」や蟹江町の浚渫(しゅんせつ)土砂を使った高台「希望の丘」構想を紹介し、名古屋市でも人工の高台を増やすよう要求しました。市側は「検討したい」と答弁しました。
津波タワー完成
名古屋港で主にアジア向けのコンテナ貨物を扱う鍋田ふ頭(弥富市)では、津波や高潮来襲時に作業員やトレーラーの乗務員200人が避難できるタワーが完成。日本共産党の山口きよあき名古屋港管理組合議員が早期設置を求めていました。
公園のかさ上げを提案 日本共産党弥富市議 三宮十五郎
弥富市は海抜ゼロ?地帯で、1959年の伊勢湾台風では地域が長期間浸水しました。
大地震で堤防が沈下、崩壊すれば、津波に襲われなくても川の水があふれ、市内全域が浸水することが予想されます。
私は計画中の運動公園の地盤をかさ上げし、高台とすることを提案しています。相当の人数を収容できる避難場所が実現できます。近くを通る東名阪自動車道に接続すれば、脱出路も確保できます。