愛知民報

【14.03.16】愛知の空港問題? 旧空港を下回る 日本共産党元愛知県議 林信敏

 
 愛知万博に間に合わせて2005年2月に開港した中部国際空港(常滑市)の利用が旧名古屋空港を下回っています。2012年の旅客数は約921万人。旧空港の約1100万人を大幅に下回り、大都市拠点空港のなかで下位にあります(図表)。
 中部国際空港には、ロサンゼルス、ロンドン、パリへの便はなく、期待されたニューヨークへの直行定期便も飛んでいません。
 「名古屋空港では今後増大する航空需要にこたえられない。滑走路が短く、ニューヨーク直行のジャンボ機も飛べない。新空港が必要」という財界や自民などの新空港必要論は崩れました。
 航空貨物も旧空港以下です。「愛知はモノづくりの国際拠点。航空貨物は増える」という見通しも現実によって裏切られました。
 中部空港の計画時、日本共産党愛知県議団は需要予測の誤り、浪費や環境破壊の問題点を指摘してきました。
 しかし、大型開発推進勢力は反省していません。「空港を拡張すれば新しい需要が生まれる」という建設先行のゼネコン型発想をかえていません。中部空港の需要減少からの脱出口を「完全24時間化」=2本目滑走路建設に求めています。
 関西国際空港は2007年に2本目滑走路の供用を開始しました。しかし、需要は上向かず低迷が続いています。