愛知民報

【13.12.15】戦争で被害が 秘密にされた 東南海地震の犠牲者を追悼

 
 1944年12月7日の東南海地震の犠牲者追悼の集いが7日、名古屋市南区の名南ふれあい病院内の記念碑前で行われました。
 この地震で、旧日本軍の軍用機を製造していた三菱重工業名古屋航空機製作所道徳工場の建屋が倒壊。学徒動員の51人と朝鮮半島から強制徴用されていた女子勤労挺身隊6人が犠牲になりました。
 被害状況は軍機保護法のもとで隠されました。被害を調査していた市民らが1988年に工場跡地に追悼碑を建立し、2012年に隣接する病院敷地内に移設されました。
 集いでは、秘密保護法を強行成立させた安倍政権への怒りが次つぎ語られました。早川純午名南会副理事長は「追悼碑は、戦時下に地震で亡くなった人たちが秘密にされていた証拠を後世に伝えるものだ」と主催者あいさつしました。
 地震当日に工場で働いていた村松寿人さん(84)は、「被害の記録も記憶も残らない世の中にしてはいけない」と語りました。