日本共産党尾張中部地区委員会は12日、市田忠義書記局長と「語り合うつどい」を春日井市内で開きました。市田氏は講演で、同党が躍進した7月の参院選の特徴とその後の政治情勢を解明。参加者の質問に答えながら「あなたも日本共産党の仲間に加わってほしい」と入党を訴えました。会場は拍手や笑いが絶えず、参加者がうなずく場面が多く見られました。
春日井市で
市田氏は、参院選の特徴を、共産党が自公政権の暴走への怒りを託せる唯一の党となり「自共対決の構図が有権者に見えやすくなった」と語りました。
安倍政権がすすめる消費税増税、原発再稼働、TPP参加、改憲について、「どの問題でも国民の多数が反対です。あらゆる分野で空前の国民運動を起こし暴走をストップしよう」と呼びかけ。それと一体で党の実力をつくろうと訴えました。
また、参加者の質問にていねいに答え、入党を呼びかけました。
新入党員が「生活困窮者を助ける活動の根源に党綱領があることがわかった」、「歴史を前にすすめる歯車になりたい」と発言。学生党員は「若者も社会の矛盾に目を向けている」と述べました。
党名に誇りとロマン
質問 党名を変えたら、共産党はもっと大きくなれるのでは?
「91年間、日本共産党の名を貫き通したことを誇りに思っています」と切り出した市田さん。党名の値打ちについて、戦前の暗黒の時代に、他のすべての政党がみずから解散し大政翼賛会に合流する中で、侵略戦争反対、主権在民の旗を掲げ続けた先輩たちの不屈の歴史が刻み込まれていると語りました。
さらに「私たちがめざす、搾取も抑圧も戦争もない、人間の自由、個性と能力が全面的に花開く未来社会、共産主義・社会主義へのロマンを込めた党名です」と力説しました。
党名が同じとして、人権を抑圧した旧ソ連などと同列視して攻撃に利用する動きについて、「日本共産党との違いを説明する労を惜しまないこと。攻撃をかわすのではなく、党名に込められている意味を堂々と語りましょう」と訴えました。
また、「最近、91年間も党名を変えないのは素晴らしいという声が多く寄せられるようになりました」と述べ、日本共産党の抜群の知名度を躍進に生かそうと呼びかけました。
強く大きな党つくる
質問 共産党に大きく伸びてほしいが、思うようにいかない。
市田さんは「日本ほど、支配階級の反動的な考え方が国民の隅々まで浸透している国はない」と指摘しました。
日刊の全国紙の数は他の発達した資本主義国の何倍もあり、さらに月刊雑誌と週刊誌、テレビやラジオなどで支配階級の考え方が毎日流されていることを紹介し、「嘆いていないで、それに打ち勝つ人民的ジャーナリズムを網の目のように広げましょう。それが『赤旗』を増やし、多くの党員をつくることです」と訴えました。
民意をゆがめる選挙制度を正す必要性も強調しました。
15人の入党者迎える
同党尾張中部地区委員会は、この日のつどいの準備と参加の呼びかけ、つどい後の働きかけで、14日までに15人の党員を新たに迎え入れました。