改憲阻止と恒久平和の実現をめざす「昭和区平和のつどい」が9月29日、名古屋市昭和区で行われました。区内の九条の会、福祉施設、法律事務所、宗教者などでつくる実行委員会主催で、約500人が参加しました。
古田剛実行委員長は「安倍政権は集団的自衛権を容認し、臨時国会に特別秘密保護法、国家安全保障会議設置法を提出しようとしています。憲法9条を骨抜きにする動きをみんなでストップさせよう」と訴えました。
早乙女勝元さんが講演 9条を守るため 小さな勇気集めよう
作家で東京大空襲資料センター館長の早乙女勝元さんが「語り継ぐ平和への思い」と題して講演しました。その一部を紹介します。
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平和とは?あたりまえの日常?だと思います。戦争はその?日常?を一瞬にして?非日常?に変えました。
1945年3月9日深夜から10日未明にかけ、東京上空に300機のB29が飛来、焼夷弾を2時間にわたって投下しました。焼け出された人は101万人、死者は推定10万人でした。その後、5月まで大都市の爆撃が続き、中小都市も火の雨にさらされました。
平和憲法がなかった当時、民間人の命は軽かった。大本営発表(天皇制権力が発表する戦争情報)は東京大空襲について、皇居の馬小屋の被害は報道しましたが、民間人は「その他」としました。
戦後、元軍人に支払われた恩給は50兆円以上です。空襲被害を受けた民間人には一円も支払われていません。空襲被害者援護法の制定が求められます。
平和憲法を私たちの代で失うとしたら、後の世代にどのように申し開きできるのか。間に合ううちに「さしあたりの第一歩」を踏み出すことが必要です。
私は1970年に「東京空襲を記録する会」を呼びかけました。たった一人でのスタートでした。
憲法9条を守り、二度と戦争させないために小さな勇気を山ほど集めましょう。