存在意義喪失
A 7月の参院選の結果をどう見るか。
B 民主も「第3極」もダメになって、自民党か、共産党か、ズバリ“自共対決”の時代に突入した。
C 自民か、民主かの選択に国民を引き込む「二大政党」戦略は崩れたね。民主党は政権党として使い物にならないほど、ガタガタになってしまった。
A 民主党岐阜県連会長が離党を表明した。民主党の看板では選挙をたたかえない。議員の離脱が広がると見られている。
B 離れてどこに入るか、悩みどころのようだね。民主を出た愛知県議や名古屋市議が維新に向かったが、こっちも先は暗いし…。
A いっそのこと自民にすり寄るか。
B もうそうなっているよ。消費税増税、社会保障改悪、TPP参加――。自民・民主合作の悪政路線だ。
C 県内政治でもそうだ。名古屋市長選で民主党市議団は前自民市議の市長候補を支持した。8月の大治町長選でも自民系候補を民主県議が応援した。
B 民主は自民の補完勢力になっている。
見抜かれる
A 「第3極」は。
B 財界仕掛けの「2大政党」戦略がゆきづまるなかで、「自民も民主もダメ」の受け皿として登場したのが「第3極」。これも崩れてきた。
昨年の衆院選で大躍進した維新だが、参院選では得票が半減した。前回の参院選比例で48万票を獲ったみんなは今回29万に後退した。河村市長の減税日本は惨敗だ。
C 自民党型の政治を反動的方向で立て直そうとする勢力だと見抜かれてきている。
危機はらむ
A 自民党は大勝したが…。
B 政権基盤は弱い。今回の県内の自民比例票を見ると、大敗した09年衆院選の比例票をわずかに上回ったにとどまった。全国では減らしている。公明は県内でも比例票を減らした。
C 消費税増税、原発推進、改憲・国防軍を強行すれば、国民の願いと衝突する。自民党の危機は激化する。
際立つ共産党
A 今回、躍進した日本共産党は。
B 比例票の伸び率トップは共産党だ。名古屋市内の比例で、維新、みんなを上回った。公明を抜き、第3党に躍進した区もある。政党関係が変わった。共産党が民主を抜いて第2党に上がったという世論調査結果もある。
C 民主と「第3極」勢力が沈んで、政治の舞台の見晴らしが良くなった。自民党と対決する日本共産党の存在が際立ってきた。
A 共産党は「強く大きな党をつくる歴史的チャンス」と、党づくりに力を入れている。愛知民報としても日本共産党の新たな躍進に協力したい。