愛知民報

【13.06.02】日本共産党 「いじめ」で懇談会 “いのち最優先”で対応を 

 
 ?いじめ?が自殺者を出すまで深刻化しています。日本共産党は問題解決のため、昨年11月に提言「『いじめ』のない学校と社会を」を発表しました。ある学校の校長が提言を全教職員に配布したり、教育委員会が活用するなど、注目と共感が広がっています。

 日本共産党愛知県委員会は5月25日名古屋市で、教育関係者や父母、生徒らを招き懇談会を開きました。コーディネーターは、もとむら伸子参院愛知選挙区予定候補。

 同党中央委員会の藤森毅・文教委員会責任者が提言の5つのポイントを説明。「いのちが最優先であり、いじめへの対応は後回しできない。つかんだいじめの情報はすぐに全教職員・保護者に知らせ、被害者の安全確保、いじめる側の子どもへの教育的な援助をしっかり行う。子どもの自主的な活動で豊かな人間関係づくりを助ける」などを提案しました。

厳罰でなく 成長うながし

 
 特別発言で、従姉妹が言葉のいじめにあい自殺したという女子高生が「彼女は自分の感情や気持ちを誰にも打ち明けられず、『何かに取り憑かれたような気持ちになる』と言っていた。安心して話し合える人間関係がほしい」と訴えました。

 教育研究者や現場教員から「子どもは間違えながら育つ。厳罰ではなく成長を促し、集団活動で民主的ルールを学ぶことが重要だ」「悪いことをする子はいても悪い子はいないという立場で接すれば解決の糸口が見える」「悪いことをしたら、謝り方も含めて学ばせる援助を」などの意見が出されました。

 学童保育や子ども支援団体の関係者は「自分の子と同じように、すべての子どもの良いところを発見する親同士の関係をつくりたい」「思春期の子どもが地域で活躍できる場をつくり、親の孤立した子育てもなくさなければ」などと訴えました。

 日本共産党の岡田ゆき子名古屋市議は「教員の4割が過労死ラインで働いており、子どもに向き合う時間がとれない。少人数学級の拡大が必要」と強調。臨時教員が3分の1を占め、原則1年採用という実態を改善させ、「数年単位で継続的な指導ができる体制と教師集団づくりが求められる」と述べました。

みんなで 一緒に前に

 最後に藤森氏は「考え方や立場が違う教師も含め、?子どもの命が大事?の一点で力を合わせることが重要だ。5つの提案を、教職員と保護者の一致点とすることを願っている。さらに話し合いを重ね、みなさんと一緒に前にすすめたい」と話しました。