名古屋市長選挙で、大企業・大金持ちに巨額減税、庶民には福祉削減・家計負担増となっている河村たかし市長の5%減税の是非が争点になっています。河村候補は「継続、さらに10%」、前自民市議の藤沢ただまさ候補は「減税より成長戦略」として大型開発を主張。日本共産党推薦の革新市政の会・柴田たみお候補は「“大金持ち減税”をやめ、くらし応援を」と訴えています。
新名古屋ビジョン
「市民みんなが元気になる、くらし優先の新しい名古屋市政、憲法を生かし平和の発信都市をつくりたい」と訴える柴田市長候補。
その真摯な姿に、市民の期待が急速に広がっています。
柴田候補は、?高齢者福祉でも子育て支援でも、福祉日本一の名古屋?中小企業支援と若者の雇用拡大、自然エネルギー最先端の名古屋?平和憲法を生かす国際交流都市・名古屋をつくる――新しい名古屋づくりのビジョンを語り、共感と支持を広げています。
7日の出発式には、日本共産党の佐々木憲昭衆院議員、新たに推薦を決めた新社会党愛知県本部の保田泉書記長がかけつけました。
佐々木氏は「安倍政権は金融緩和で物価を引き上げ、消費税増税や社会保障改悪をすすめている。そのあとは改憲だ。柴田市長実現で悪政の防波堤になる名古屋市をつくろう」と呼びかけました。
河村減税 「やめれば増税」というが 金持ち優遇恒久化
河村氏は「100億円の減税をやめれば、100万世帯で1世帯平均1万円の増税になる」と主張します。
これはゴマカシ。「年収256万円未満(4人家族)のように、市内100万世帯のうち20万世帯は減税の対象外」(「中日」)。だから、減税をやめても増税になりません。
減税があっても「一般家庭への恩恵は月数百円程度」(同紙)。国保料や介護保険料の値上げで帳消しです。
一方、課税所得17億円の高額所得者の減税額は5%減税で517万円。10%に引き上げ、10年間続けたら減税は1億円。河村氏のねらいは大金持ち減税の恒久実施です。
柴田氏は「減税財源で国保料・介護保険料を引き下げる」と主張しています。
敬老パス 経済効果316億円 「柴田さんで守ろう」
名古屋市の敬老パスは、一部負担金を払えば65歳以上に交付される地下鉄・市バスの乗車証。
河村市長は敬老パスを「事業仕分け」にかけ、現在、市の審議機関で見直し案が検討されています。交付年齢の引き上げや負担金増額などの改悪も視野に入っているといわれます。
市の最近の世論調査で、若い世代をふくめ現行制度維持が多数を占め、民間調査機関は敬老パスで高齢者が行動することによる経済効果は事業費の2倍以上にあたる年316億円と試算しています。
市長選挙で、市民のなかに「柴田さんで改悪阻止、利用拡大を」の声が高まっています。
維新の会 恐怖政治 名古屋 持ち込み
日本維新の会(代表・石原慎太郎衆院議員、橋下徹大阪市長)が名古屋市南区の市会議員補欠選挙に公認候補を立てています。
ねらいは、橋下・石原両代表の持論である大型開発優先・福祉解体、改憲・軍事大国化の路線を名古屋市政に持ち込むことです。
橋下大阪市長の政治手法は、市職員の政治活動や組合活動への参加を問う「思想調査」アンケートを実施するなどの「恐怖政治」。国保料や保育料の値上げ、新婚家賃補助廃止などの市民負担増を強行し、敬老パス改悪や市営地下鉄民営化をねらっています。
維新の会は3月30日に開いた党大会で、平和憲法の改悪と弱肉強食の新自由主義路線を確認。石原共同代表は、日本は「軍事国家になるべきだ」と発言しています。