愛知民報

【13.04.07】高校生 深夜までアルバイトも 進学資金のため

 貧困家庭の広がりのなかで、高校生がアルバイト漬けになっている―。「なくそう!子どもの貧困ネットワークあいち」が3月14日に名古屋市内で開いた学習会で、名古屋市立高等学校教員組合の小島俊樹執行委員長が明らかにしました。

 小島氏は2010年に、名古屋市立大学大学院の協力を得て高校生1757人にアンケート調査をしました。その結果、アルバイト経験者の割合は、全日制普通科が31%、全日制職業科が48%、定時制が65%でした。

 アルバイトの月収入は平均で5万円以上。8万円以上が11%で1週間に20時間以上働いています。

 ある女子生徒は、進学資金などをためるために、居酒屋で時給1000円、1日5時間、週3日勤務。別の居酒屋で働く女子生徒は、客が多いときは夜10時以降も残業させられ、12時を過ぎることもあるといいます。

 アルバイトの職種はファストフードやファミリーレストラン等の飲食店とコンビニエンスストアなどが84%以上。工場や工事現場などは5・6%でした。

 小島さんは「学校以外の時間をほとんどアルバイトに費やす生徒も少なくありません。中退に追い込まれる遠因ではないか」と指摘しています。