愛知民報

【13.03.24】記者座談会 新しい政治のれい明

世論は慎重

 A 安倍首相のTPP交渉参加表明に「支持」が多いが。

 B 「読売」では、コメなど重要農産物を関税ゼロの「例外とすべきだ」が62%あった。国民は“なんでも支持”ではない。

 A 総選挙で反対が大勢だった県内の自民党衆院議員が、安倍首相の参加表明で賛否保留に転換したという。

 C アメリカ・財界優先で、公約を捨てれば、民主党政権の二の舞になるだろう。

業況悪化

 A 安倍首相の経済政策、アベノミクスはどうか。

 B 名古屋証券取引所の株式売買動向を見ても、株価を押し上げているのは海外の投資マネーだ。実体経済は良くなっていない。

 C 円安は輸入価格を押し上げ、国民生活を直撃している。ガソリン価格が上がっている。中小企業は「足元の業況は悪化している」と声が多い。

崩れる足元

 A 財界は、自民党型政治の崩れを2大政党体制で維持しようとしたが。

 B 昨年暮れの総選挙で自民党政権が復活したが、2大政党体制は崩壊の危機にある。「自民か、民主か」の作戦が成功した2003年総選挙では両党の比例得票率合計は7割あったが、昨年の総選挙では4割に落ちた。

 C 自民党は小選挙区制度のおかげで政権に返り咲いたが、足元は崩れている。
 

世論の変化

A 18日、愛知の共産党が一斉駅頭宣伝をした。政策ビラを配った人が「サラリーマンの受け取りが良くなった」と語っていた。

 B 同党の国会論戦が「賃上げでデフレ脱却」の流れをつくったことはまちがいない。共感が広がっている。

 C 農業者の間でも、日本共産党支持が高まっている。名古屋のJA職員が「TPP交渉反対の全国集会で志位さんの挨拶にいちばん拍手が多かった」と語っていたのが印象的だ。