野田首相は集団的自衛権の容認を発言しました。実質的な改憲をめざす態度表明です。
「動的防衛協力」として米軍と自衛隊が「海外で肩を並べて武力行使」する危険性が高まっています。愛知県でも航空自衛隊小牧基地所属の空中給油・輸送機の海外活動、伊勢湾での海上自衛隊の機雷戦訓練、陸上自衛隊の市街地行軍訓練などが行われ、平和団体から抗議の声が上がっています。
あいち9条の会などが14日、刈谷市内で開いた「九条のこころを未来につなぐ県民のつどい」で、本秀紀・名古屋大学大学院教授は、野田政権の垂直離着陸機オスプレイの配備容認、宇宙航空研究開発機構(JAXA)法からの「平和目的に限る」条項削除、原子力基本法の「安全保障に資する」文言の挿入を厳しく批判しました。
本氏は「集団的自衛権が行使できるようになったら9条は有名無実化します。9条明文改憲の外堀どころか内堀まで埋められてしまう」と指摘。「国民が声を上げようとしたら政府はそれを押さえつけようとする」と述べ、少数意見を国政から締め出す衆院の比例定数削減や秘密保全法制定の動きに警戒するよう呼びかけました。
つどいでは、作曲家の池辺晋一郎さん(「音楽・九条の会」呼びかけ人)の指揮で「ピースナイン合唱団西三河」が平和の歌を合唱。愛知学泉大学オーケストラの演奏もありました。