愛知民報

【12.04.29】日本共産党演説会に6000人以上 志位和夫委員長が「日本改革」語る 総選挙勝利の構えできた

 
 日本共産党愛知県委員会は22日、来るべき総選挙で比例東海ブロック2議席を何としても勝ち取ろうと、志位和夫委員長をむかえた大演説会を名古屋市中区の愛知県体育館で開きました。6000人を超える参加者で3階席までびっしり。日本改革のビジョンを縦横に語った志位氏の訴えに、「大きいスケールで日本をどうするかの話に勇気がでた」「総選挙勝利の構えをつくる大きな転機の集会になった」などの感想が寄せられました。

財界中心から転換を

 志位委員長は、民主党野田内閣が大飯原発の再稼働を「政治判断」で決めたことを厳しく批判。「財界いいなりでは国民のいのちは守れない。財界・大企業の横暴と正面からたたってこそ『原発ゼロの日本』への展望が開けます。その願いを日本共産党に託してください」と訴えました。

 消費税増税問題では「政府の計画は暮らしも経済も財政も壊す」と指摘。消費税の増税に頼らず、社会保障を充実させ、財政危機打開をすすめる党の「提言」を示しました。

 「大企業は消費税を1円も負担せず、逆にもうかる場合さえある。この『財界権益』に正面から切り込んでこそ展望が開ける。共産党の提案に確信をもち、増税法案を廃案に追い込もう」と呼びかけました。

アメリカ従属やめる

 志位氏は、米軍普天間基地、TPP参加問題を解明し、「根本にある日米安保条約の是非を国民的に問うべき時期に来ています」と提起。日米安保条約をなくせば三つの展望が開けると訴えました。

 第一は、「日米合意がないと普天間基地は動かせないが、安保条約は一方が廃棄を通告すれば1年後になくなる。国民の多数意思がまとまればなくせます」と強調しました。

 第二は、日本が戦争の震源地から憲法9条を生かす平和の発信地になり、平和の地域共同体を北東アジアに広げる日本の安全保障の道筋を明らかに示しました。

 第三は、農産物輸入自由化など日本経済をゆがめてきた対米従属から抜け出せば経済主権が確立できると力説。「日米安保条約をなくし、自主独立と平和の新しい日本を切り開こう」と訴えました。

反動的逆流打ち砕く

 志位氏は橋下「大阪維新の会」について、小泉「構造改革」以上の極端な競争至上主義で、「民主主義を窒息させる恐怖と独裁政治、ファシズムにつながる異質の危険をもっている」と強調。「減税日本」の動向については、「みなさんが見抜いているように、“幻滅日本”だ」と述べ、「反動的逆流を打ち砕こう」と呼びかけました。

佐々木、かわえ氏が決意

 
 比例予定候補者の佐々木憲昭衆院議員、かわえ明美氏、この日までに決まった小選挙区11候補が決意表明しました。

 佐々木氏は「消費税増税を競い合う民主党と自民党のどちらが勝っても増税に拍車がかかる。企業・団体献金や政党助成金を受け取らない清潔な共産党が躍進してこそ消費税増税はストップできる」と訴え、消費税に頼らずに応能負担の原則で財源を確保し、社会保障を充実させる先頭に立つと語りました。

 かわえ氏は「浜岡原発1基が1日動くと、広島型原爆3発分の死の灰が出る」と告発。これまで原発建設に14兆5000億円、原発推進交付金などで16兆円が使われたと述べ、「これらの費用は原発から撤退し再生可能な自然エネルギーに転換させるために使うべきだ。私は国会に駆け上がり『原発廃炉交付金』を実現したい」と訴えました。

参加者が感想 「説得力あるね」 「元気もらった」

 港区の男性は「日米安保条約をなくし世界に軍縮を発信し、北東アジアに平和共同体をつくる展望は説得力がある」、豊明市の64歳の男性は「消費税増税で貧困が拡大し、不景気もひどくなることがよく理解できた」との感想を寄せました。

 学生は「バイトづけで勉学ができず、就職も難しい世の中の根本に、大企業、アメリカ言いなり政治があると実感した」、21歳の女性は「かわえさんの『原発廃炉交付金創設』の提案は具体的で、原発廃炉に確信をもった」と述べました。

 「元気になった」という感想も。豊橋市の56歳の男性は「選挙に勝てず元気をなくしていた。来てよかった」、労組役員の男性は「選挙に対する消極的な姿勢を吹っ切れた思いだ」と語りました。

 「初めて参加した。共産党の理念に共感する人がたくさんいることを確認できてよかった」(20代男性)、「共産党が比例東海で2議席になると政治がどう変わるか、具体的に語れるようにしたい」(豊橋市・男性)という声もありました。