愛知民報

【12.01.15】県立高校の空調費 全額保護者負担 想定外の出費に悲鳴

 2010年度から公立高等学校の授業料が無償化されましたが、保護者から想定外の出費に悲鳴が上がっています。

 長女を県立高校に通わせる東郷町の母親(35)は「入学時の書類に『PTA会費年間1万円』とあるのを不思議に思った」と言います。県立高校普通教室の空調設備は、全額保護者負担で設置されています。この費用がPTA会費に上乗せされています。

 県教委によると、県立高校149校中、普通教室の空調設置107校。保護者の経済力の差で高校生の学習環境にも格差があります。母親は「空調費に教材費や模擬試験代などを含めると痛い出費」と言います。

 愛知県高等学校教職員組合の熊澤知加夫副委員長は「約20年前に保護者らの運動で設置させたストーブが買い替え時期になっています。県はその費用を出さず、保護者に肩代わりさせています。県はすべての高校に空調をつけるお金を出すべきです」と話しています。