愛知民報

【11.11.13】耐震シェルター補助 愛知県内では5市で実施

 木造住宅の耐震改修補助とともに、寝室など長時間を過ごす部屋だけに木材や鉄骨で作ったカプセルなどを設置して身を守る、耐震シェルターや防災ベッドに補助する自治体が増えています。

 愛知県内では春日井、一宮、蒲郡、高浜、田原の5市で耐震シェルター補助が実施されています。

 市町村が実施する耐震改修補助は家全体の改修が対象。資金調達の困難から工事に踏み出せない家庭も少なくありません。部分的に耐震化するシェルターなら安価で、多くの住民が工事に踏み切ることができます。

 対象になる建物は、それぞれの市が実施している無料耐震診断で倒壊の危険性が高いとされた木造住宅。補助対象世帯は市によって異なります(別表)。蒲郡市は65歳以上の高齢者だけの世帯もしくは身体障害者手帳1、2級の人が居る世帯。高浜市では一般の世帯も補助の対象です。

 春日井市では日本共産党の伊藤建治市議が2007年12月議会から古い住宅の耐震化を取り上げ、耐震シェルター工事にも補助するよう要求。今年の市議選でも公約に掲げました。

 今年の6月議会では同議員の質問に対し、市側は耐震シェルターの設置補助を表明。7月から設置費用の半額、上限20万円が補助されています。市の担当課によれば、すでに工事を行い補助した実績があるといいます。

選択肢をもっと

 伊藤市議は「家庭によって生活の条件が異なります。住宅を耐震化する選択肢を広げ、行政が支援する仕組みづくりが必要です。今後はより安価な防災ベッドの設置費補助も求めていきたい」と話しています。







県内の耐震シェルター補助実施自治体
  市の耐震診断 対象世帯 補助上限額 補助割合
田原市 必要 65歳以上、障害者を含む世帯 30万円 全額
一宮市 必要 65歳以上あるいは自力避難困難 シェルター25万円、ベッド15万円 全額
高浜市 必要 制限なし 一般15万円、高齢者・障害者30万円 全額
蒲郡市 必要 65歳以上だけの世帯、身障1・2級がいる世帯 25万円 全額
春日井市 必要 制限なし 20万円 半額