愛知民報

【11.10.09】河村名古屋市長の事業仕分けノー 日本共産党名古屋市議団 ニュース届け 

「福祉壊し」許さない

 日本共産党は、敬老パス改悪、保育料値上げ、少人数学級後退など市民犠牲につながりかねない河村たかし名古屋市政による「事業仕分け」をストップさせるたたかいを、広範な市民団体と共同してすすめています。

 同党名古屋市議団と党支部は、「福祉・暮らし 削るな」「ネライは大型開発、金持ち減税の財源づくり」と訴えるニュースを全戸に届け始めました。各市議は市民と対話し、街頭からの訴えに全力をあげています。

 市は11日まで市民の意見を募集していますが、批判の声が集中しています。日本共産党名古屋北西地区委員会には、「私はボランティア活動で、困った人がいれば駆けつけて共に泣き励ましています。敬老パスがあるからできる活動です。足を奪わないでください」(北区、76歳女性)などの声が寄せられています。

 小学校教員は「市が独自に30人学級を始めたことを教員も父母も歓迎しました。それを国や県なみで良いという乱暴な論拠で仕分けするのは許せない。子どもたちをきめ細かく指導できる30人学級の拡充こそ教育行政の役割です。教育は効率だけでやるべきではない」と指摘します。

 共産党は、行政区や地域での市政学習会、老人会・保育団体・PTAなど「事業仕分け」関係団体への共同の申し入れ、市民団体が取り組んでいる署名運動の促進などの運動を呼びかけています。

さはしあこ名古屋市議が街頭で訴え

 
 日本共産党の、さはしあこ名古屋市議は1日夕方、緑区のショッピングセンター前で、買物客に「事業仕分けの名による河村市長の?福祉壊し?を許しません」と訴えました。

 さはし氏の演説要旨は次の通り。

 「事業仕分けのねらいは、生活支援予算を削減し、大企業応援事業や大型開発事業の財源を確保することです。このため、財界・大企業が求める大型事業は、市民にとっては不要不急でも、仕分けの対象にはされません。自治体は住民福祉増進の機関です。これを?大企業利益増進の開発会社?に完全変質させる事業仕分けは許せません。みんなで声をあげましょう」

市民団体が反撃

 河村市長の「事業仕分け」に反対する市民団体は、次の行動を呼びかけています。

 ■事業仕分け傍聴 21~23日、午前9時。名古屋市公館(市役所東側)
 ■事業仕分け・開始前宣伝 21~23日、午前8時半。名古屋市公館前。
 ■福祉削るな県民集会 23日午前10時。白川公園。
 ■市民犠牲許すな各団体共同宣伝 11月19日午前11時および12月11日午後1時半。栄交差点。

敬老パス守れ 愛知年金者組合書記長 伊藤良孝さん

 
 敬老パスは高齢者が交通費を気にせず外に出て、健康に暮らすうえで不可欠です。交付年齢や負担金が上がれば、家に引きこもる人が増え、ひいては医療費増大にもなります。

 交通費負担の軽減で消費もアップします。昼間の市バスは乗客の多くが敬老パスを持った高齢者です。小額でもたくさんの人が外で買い物や食事をすることで、街は活性化します。名古屋市は経済振興を言うのであれば、もっと個人消費を応援するべきです。

子育てに予算を 田代保育園園長 加賀睦子さん

 
 この間、保護者と保育関係者が共同した運動で午後4時以降の延長保育料の徴収や保育料の値上げをくい止めてきました。改悪は許されません。

 子育てにお金をかけられず、保育料と自分の給料をてんびんにかけている保護者も少なくありません。経済格差で子どもたちが持つ成長の可能性を摘み取るようなことがあってはいけません。

 人材育成こそが最大のインフラ整備だと思います。投資というのであれば、20年、30年後を担う子どもたちにしっかりお金を使ってもらいたい。

保育への営利企業参入反対 名古屋市議会に請願提出

 名古屋市の保育関係者や父母でつくる「保育をよくするネットワーク名古屋」は9月28日、保育事業への営利企業参入に反対する請願署名2万8660人分を中村孝太郎市議会議長に提出しました。日本共産党市議全員が紹介議員になりました。

 河村たかし名古屋市長は全国自治体で最多の待機児童対策を名目に、営利企業の参入認可を検討しています。これに対し「企業参入は保育の質の低下を招く」と、市民の批判が強まっています。