トヨタ自動車が豊田市と岡崎市にまたがる約652ヘクタールの山里地域に新車開発のための研究開発施設やテストコースを建設する計画について、用地造成事業にあたる愛知県企業庁は今年おこなった絶滅が心配される鳥類の営巣調査の結果をこのほど公表しました。
調査区域は事業区域内とその周辺の計2000ヘクタール。猛禽類の調査は2月から8月に行われ、サシバ(タカ科、絶滅危惧?類)は事業区域内3カ所、区域外5カ所、ハチクマ(タカ科、準絶滅危惧)は同じく1カ所と2カ所、オオタカ(タカ科、準絶滅危惧)は区域外に1カ所営巣していることが分かりました。
4月から8月に行ったミゾゴイ(サギ科の絶滅危惧?B類)の調査では、区域内で1カ所営巣していることが分かりました。ミゾゴイの鳴き声は区域内で2カ所、区域外49カ所で確認されました。
建設予定地は絶滅危惧種の繁殖地。自然保護団体は用地造成事業による生態系破壊に反対しています。
【絶滅危惧?B類】近い将来に野生での絶滅の危険性が高い種。
【準絶滅危惧】生息状況の変化によっては「絶滅危惧」に移行する可能性のある種。