高橋ちづ子衆院議員「負担軽減を」
日本共産党の高橋ちづ子衆院議員は8月20日、豊田市と名古屋市で、節電を名目にしたトヨタ自動車の土・日操業(7~9月)に対応する休日保育の実態を視察しました。八田ひろ子元参院議員、本村伸子同党愛知県常任委員、名古屋、豊田、刈谷市の同党議員が同行しました。
豊田市は休日保育を従来の5園から24園に拡大して対応しています。ある市立こども園(保育園)長は「かなり職員に無理させている。退職した保育士の応援や人材派遣会社に人を頼んでいる」と語りました。
同市の職員は、トヨタの土日操業で保育ニーズを把握したところ「申し込みが2200人も殺到した」と話します。
休日保育を利用した子どもが平日に振り替えて休んだ場合は、休日分の保育料は免除されます。
日曜日に普段と違う園に通うのは、子どもにとっても大きな負担になります。園はベテランの正規保育士を配置して対応しています。関係者は「9月まではという思いで頑張っているが、親も子も保育士も疲れている」とも語ります。
高橋議員は「節電を口実に休日出勤させるのはトヨタの手前勝手な理屈です。避けるべきです。保護者負担を軽減させ、公的保育の拡充と働き方の改善を強く求めたい」と話しました。
不安定雇用で増益はかる 愛労連 榑松佐一議長にきく
トヨタの土日操業問題で、6月に中部経済産業局と中部電力に申し入れました。双方とも「トヨタに木金休みを要請しているわけではない」と答えました。経済産業省は平日の午後1時から4時までが節電の対象と言っています。
電気料金には土日割引があります。7~9月の3カ月間に土日は24日間あり、トヨタが使う電気料金は大幅に安くなります。
トヨタ本体には恩恵でも、下請け中小企業には負担増です。トヨタだけでなく、他社の注文にも応じなくてはならず、トヨタが休日の木金どころか土日も休んでいられません。正社員が過労を覚悟で無理して部品の注文に応じています。こういう実態を見れば、とても節電に貢献しているとは思えません。
トヨタは増産体制に入っており、節電対策後の10月から来年3月までの操業計画(トヨタカレンダー)では土日に20日も稼働します。8月の新聞に入った求人広告の内容は、3カ月間で雇い止めになる期間従業員です。不安定な雇用で莫大な利益を上げようというのは、あまりにも身勝手です。