愛知民報

【11.06.12】あま市民病院 運動が実り医師確保

 
 医師不足、病床閉鎖、診療科休止など地域医療の危機を打開しようと、あま市では地域ぐるみの運動で医師確保に取り組んでいます。

 あま市民病院(写真)は今年4月、外科、眼科、放射線科に新しく常勤医師が赴任し、各科の診療が再開しました。

 同院の前身の旧公立尾陽病院(合併前の甚目寺、美和、七宝の3町と大治町が運営)は、医師不足から2005年に産科と小児科の入院を廃止するなど、診療の縮小を余儀なくされました。同病院は2次救急医療をおこなっていましたが退職医師の補充ができず、開業医からの紹介患者の受け入れも困難になっていました。

 住民や同病院労働組合は、集めた医師確保を求める署名を県知事に提出、病院長や町長らを招いたシンポジウムを開くなど、世論を盛り上げる運動に取り組みました。

 日本共産党町議団は運動に協力し、病院と各地域、連携する名古屋第一赤十字病院を結ぶバスの運行を実現しました。

 加藤哲生あま市議は「東日本大震災の復興支援ボランティアで宮城県亘理(わたり)町に行きましたが、地域防災拠点としての公立病院の大切さを痛感しました。産婦人科医の確保や巡回バスの充実などにがんばりたい」と語っています。