愛知民報

【11.06.02】地震からわが町をまもる 共産党議員 被災地に 

 東日本大震災から2カ月半。愛知県内各地の日本共産党地方議員が被災地に入り、復旧・復興を支援するボランティア活動に取り組んでいます。議員は、近い将来発生が予想されている東海・東南海地震などの巨大地震に備え、東日本大震災の被害状況や救援・復興活動の体験を生かそうとしています。

救援・復興の体験生かす 碧南、高浜両市の議員ら

 
 日本共産党の山口春美、下島良一両碧南市議と鷲見宗重高浜市議らは5月19日から23日まで、宮城県岩沼市、名取市、亘理(わたり)町で救援活動にあたりました。

 岩沼市にある日本共産党仙南地区委員会で地区委員長から状況を聞き、車で約30分のところにある亘理町に入りました。同町はイチゴの出荷量が東北で第1位。農地が津波により、ビニールハウスに泥が入り込むなど、大きな被害を受けたところです。イチゴ畑の畝(うね)にたまった泥をスコップで取り除きました。泥の厚さは5~20センチメートル。掘り起こした泥のかたまりを一輪車で運び出す作業は一畝1時間以上かかりました。

 名取市内では2カ所で救援物資の無料配布を行いました。議員が愛知から運んだ米や玉ねぎなどの野菜、洗剤、マスクなどの生活用品を配布しました。被災住民から「全部流されたので助かる」と喜びの声が寄せられました。

 ボランティア活動に参加した議員は「復興支援への人力投入はますます必要です。ボランティア参加を促すよう地元の市にも働きかけます」と語っています。

海部・地方議員 千葉県浦安市の液状化を視察

 
 海抜ゼロメートル地帯が多い愛西市・津島市・弥富市・大治町の日本共産党議員は5月6日、東日本大震災による地盤の液状化の被害が深刻な千葉県浦安市を視察しました。被害状況は次の通りです。

 ビルや高層マンションなどの重い建物の周りが沈み、数10センチメートルの段差ができ、多くの戸建住宅が道路から宅地の奥の方に沈み込む形で傾いています。

 上水道の管がずれて水が漏れ、家の敷地内で水が噴き上がる状況も。下水道管のすき間に土砂が入り下水が流れなくなりました。ガス管に水が侵入しています。

 愛西市議員団は、近く「防災アンケート」を行って市民の声を聞き、地震対策を市に提案する予定です。

地震対策考える 愛西市民が防災講座

 愛西市の「佐織未来をひらく会」は5月29日、同市内で防災講座を開き、市の防災担当職員から地域防災計画の地震対策の説明を聞きました。

 同市の地域防災計画は東海・東南海地震の想定で、同市のほとんどの地域の震度は5強から6弱。市内全域に液状化の危険性があり、約8610棟の建物が全半壊すると予想しています。東日本大震災を受けた地域防災計画の見直しについて市の態度は「県の基準が変わってから」と“県待ち”でした。

 日本共産党の真野和久議員は「現在の防災計画はすべて東日本大震災以前の想定に基づくもの。早急にマグニチュード9に想定し直す必要がある」と指摘しました。
 参加者から「市が発行している避難所マップの改善を」といった要望が出ました。