自治体キャラバンの成果を交流する人たち
愛知県社会保障推進協議会(愛知社保協)や愛知県労働組合総連合などでつくる愛知自治体キャラバン実行委員会(徳田秋代表)は20日、昨年10月に実施した自治体要請行動のまとめの報告・交流集会を開きました。
同キャラバンは1980年から毎年、県内自治体に対し福祉・医療・介護の要望書を提出し、その実行を求めて交渉をおこなってきました。
要望事項を実施する市町村が年ごとに増え、参加者は運動の成果に確信を深めています。
入通院とも中学卒業までの医療費無料制度を実施する市町村は2000年ゼロでした。昨年は29市町村(51%)に増えています。
介護保険料の減免を独自実施する市町村は00年5%から10年は55%に、利用料の独自減免も00年9%から10年44%に増えています。
高齢者への配食サービスは南知多町が昨年から開始し、全市町村で実施。毎日実施は昨年から豊山、東郷の両町が新たに始め、18市町村になりました。
一方で、社会保障制度改悪などの影響で自治体独自の福祉サービスを抑制する動きが強まっています。国民健康保険税(料)滞納者への短期保険証や資格証明書の発行は過去最高になっています。国保税(料)滞納者への差押え件数は08年の7086件39億円から09年は8151件44億円に増加しています。
半田市、豊川市、みよし市など6市町では保険税を滞納している障がい者や高齢者に対し、障がい者用自動車改造費助成など福祉・介護の行政サービスを制限する懲罰的措置を条例で定めています。
加藤瑠美子愛知社保協事務局長は「30年にわたる運動で、国の社会保障連続改悪の中でも、地方自治体で医療・福祉・介護の施策が着実に前進しています。国、自治体への要請行動をいっそう強めます」と話しています。
『2010年度愛知自治体キャラバン 自治体要請行動のまとめ』(頒価200円)。連絡先・愛知社保協052・889・6921