新年おめでとうございます。
菅民主党政権は、総選挙での国民の願いを、いまや完全に裏切り、古い自民党政治の新たな執行者となり、国民との矛盾を深めています。
国民に公約した後期高齢者医療制度廃止を反故にし、さらに高齢者に負担増を強い、労働者派遣法改正も先送りしました。沖縄の普天間基地問題では「県外移設」を求める圧倒的な沖縄の民意を無視し辺野古沖への移設にしがみついています。
12月17日に閣議決定された来年度の税制大綱では、法人税の5%引き下げを打ち出し、2011年度の予算編成方針では、消費税の引き上げを含む税制改正案を夏ごろまでにまとめることを明記しています。
外交問題では、尖閣、千島、北朝鮮の砲撃と次々に起きた諸問題にまったく対応できない事態を露呈し、日本の農林漁業と地域経済を壊滅させるTPP(環太平洋連携協定)参加の道を突き進もうとしており、国民の怒りを広げています。
しかし、国民は自民党政治への逆戻りを望んでいるわけではありません。12月14日の朝日新聞の世論調査では、菅内閣の支持率は21%に下がり、「政権末期」状態に陥っています。
政党支持率では民主党も自民党も支持を下げ、政党支持なし層が46%にのぼっています。このように、いま、国民は「2大政党」に丸ごと批判を強め、「新しい政治」を模索・探求する新しい状況が生まれています。
今年は、知事選、名古屋市長選挙、いっせい地方選挙のたたかいの年です。
前回、知事選といっせい地方選がたたかわれた07年は、夏の参院選で民主党が圧勝し、政権交代への政治的激動の、いわば出発点となった年でした。
しかし、いま、政治的状況は大きく様変わりしています。国政での「2大政党」全体への不信と批判の広がり、地方政治での「オール与党」政治の行き詰まりと住民との矛盾の深まりのもとで、地方選挙がたたかわれようとしています。
神田知事の4選不出馬の背景には、自民・民主・公明の「オール与党」県政の行き詰まりがあります。
神田県政は、県の総合計画「新しい政策の指針」で、トヨタ自動車など多国籍企業の「国際競争力強化」を支える大型公共事業の推進を県政の中心課題に位置づけ、県の「行革大綱」で県民生活支援の予算を削減し続け、さらに自衛隊の海外派兵を容認してきました。
しかし、08年のリーマンショックを契機におきた経済危機により、極端な外需依存、トヨタ中心の「国際競争力強化」路線が破たんし、愛知は雇用破壊・生活悪化・中小企業危機の「全国最悪」に転落しました。いま、県の借金は4兆6千億円にまで膨らんでいます。
今回の知事選では、こうした従来の「オール与党」による大企業中心の県政から、「県民が主人公の県政」への転換が強く求められています。
今回の知事選では、オール与党の自民、民主がそれぞれ候補者を擁立し、みんなの党や河村名古屋市長と連携する大村自民党衆院議員が出馬を表明しています。
しかし、この4つの政党・勢力の基本政策は、いずれも従来の「オール与党」県政が進めてきた大企業の国際競争力を支援するための大型公共事業の推進、福祉・医療・教育など県独自の民生事業の徹底的な縮減、市町村再編と道州制の導入などの路線は同じであり、まさに「オール与党勢力」そのものです。
今回の知事選の対決構図は、「4人のオール与党勢力が推す候補と、日本共産党・革新県政の会が推す、どい敏彦候補」ということです。
2月6日投票の知事選と同時の名古屋市長選挙では、日本共産党は、「革新市政の会」とスクラムを組み、河村市政に対決し、市政の転換めざし、全力で奮闘します。
日本共産党と「革新県政の会」「革新市政の会」が県政と市政の転換を堂々と掲げてたたかうことこそ、県民・市民の期待に応える道です。
同日実施の名古屋市議会の解散の賛否を問う住民投票には解散反対でのぞみます。
いま県政・名古屋市政・市町村政で、「オール与党」の悪政と対決し、市民の利益を守り抜いている政党は日本共産党ただ一つです。
「住民こそ主人公」の立場で献身する日本共産党の議席を伸ばすことが政治を変える最も確かな力です。
県議会に日本共産党の議席がないため、広範な県民に「オール与党」の悪政を告発し、県民の切実な要求を県議会に反映する役割が果たせない状況になっています。
県議選で必ず議席回復を果たし、名古屋市議選で勝利し、後半の市町村議員選挙でも勝ち抜き、新しい政治の流れを切り開くために全力で奮闘する決意です。
みなさまの大きなご支援・ご協力を心からお願いするとともに、新年がみなさんにとって、良い年となることを願うものです。