愛知民報

【11.01.02】民主的文化運動の飛躍の年に 劇作家・栗木英章さんに聞く

 
 劇作家で、日本共産党愛知県文化後援会事務局長の栗木英章さんに新年の文化運動の展望について聞きました。

 明けましておめでとうございます。

 激しいたたかいの年明けですが、文化分野でも各ジャンル各々に飛躍の年にしようと決意を固めています。

 昨年秋から末にかけて名古屋青年合唱団が中心的役割を果たした合唱オペラ『トラジコメディ~盗まれた森』、劇団演集、名古屋、名芸などが加盟する名古屋劇団協議会による1960年代の地元を舞台にした演劇『わが町・名古屋』、和太鼓民謡民舞の『日本の響き大地の舞2010』などは自然や誠実に生きることの大切さを謳(うた)い、いずれも2000人を超す人たちに観てもらいました。

 日本民主主義文学会名古屋支部や愛知詩人会議も機関誌の定期発行を続け、「全国区」の作品が生まれています。

 50年前の愛知の繊維労働者の輝かしい闘争を描いたドキュメンタリー映画『明日へ紡ぎ続けて』の上映運動が粘り強く続けられています。

 地域では、名古屋の千種、緑、天白などで反核・平和コンサートや、平和美術展や写真、生け花展などが開かれています。

 これらの基盤の上に、「あいち赤旗まつり」の文化行事が盛り上がりました。

 日本の国家予算のうち文化予算が0・1%というきわめて低い状況に怒りを燃やし、増額を求める署名運動を展開。全国で第1次58万人分を提出しました。

 名古屋市は、憲法9条にふれる芸術企画を「後援」しない理不尽な姿勢をとっています。

 「市民のための会場を考える会」や愛知文化団体連絡会議(愛知文団連)などが抗議しています。重要な継続課題といえます。

 愛知県勤労会館の閉館や文化小劇場の建設凍結に文化関係者から批判が出ています。

 今年は大切な選挙戦が続きます。日本共産党の議席や得票を大幅に増やし、健康で文化的な暮らしを実現しなければなりません。そのために、文化後援会や民主的文化運動を進める仲間が幅広く連帯して奮闘しようと、熱い思いで新年をスタートしたところです。