愛知民報

【10.11.14】名古屋港に米ミサイル艦 平和団体が抗議 「軍事利用許さぬ」

米軍艦の入港に抗議する平和団体の人たち
 今年は1960年の日米安保条約改定から50年。この間、名古屋港の軍事利用が進んでいます。

 名古屋港は、朝鮮戦争やベトナム戦争の時に戦地の米軍に物資を送る補給基地として利用されました。ベトナム戦争終結後、米艦艇の入港がありませんでしたが、04年に20年ぶりに入港。06年からは毎年のように入港するようになりました。

 今月4日に弥富埠頭に入港したのが米海軍のイージス艦シャウプ(9200トン)。昨年までは米海軍横須賀基地所属の艦艇の入港でしたが、シャウプは米国本土のワシントン州エヴェレット基地の所属。同艦は、現在ペルシャ湾で作戦行動中の原子力空母エイブラハム・リンカーンの護衛が任務。空母に随伴してのアジア遠征です。

 入港目的を「友好・親善」としていますが、隊員の休養や有事の際の名古屋港の軍事利用の狙いがあると思われます。

 平和と憲法を守る港区連絡会などの平和団体は緊急抗議行動をおこない、「平和な商業港の軍事利用を許さない」と訴えました。

 日本共産党名古屋市議団は4日、名古屋港管理組合(管理者・河村たかし名古屋市長)に対し非核証明書のない米艦艇の入港拒否を要望しました。

核ミサイル搭載可能 愛知県平和委員会事務局長 矢野創さん

 イージス艦は、米軍が戦争を遂行する空母群の護衛の中核を担うミサイル駆逐艦で、シャウプは核搭載可能なトマホークミサイルシステムを装備しています。入港は名古屋港を核戦争に引き込む危険があります。市民に親しまれる非核・平和の名古屋港の軍事利用は絶対に許せません。