愛知民報

【10.10.10】河村市長 私党で議会支配 市民は独裁警戒 減税日本

 「減税日本」。河村たかし名古屋市長が今年4月に設立した政党です。代表は河村氏本人。設立の目的は「河村マニフェストの実現」。“河村私党”そのものです。

 「市民税10%減税の恒久化」「地域委員会の設置の継続」「議員定数・議員報酬の半減」の3つが政策ですが、河村市長が当選した2009年市長選のマニフェストとはちがっています。「金持ちは減税ゼロ」は金持ち減税に変わりました。定数・報酬半減はマニフェストにありませんでした。

 市長の権力を握ったら、公約違反の金持ち減税を強行したうえ、議会解散請求(リコール)運動を起こしました。ねらいは河村市長の議会支配です。

 議会解散になったら、出直し市議選に「減税日本」を大量立候補させ、高い市長人気を利用し、議会の過半数を握る戦略です。

 「減税日本」は、議会解散請求の署名運動と結びつけ、各区の候補者選考や選挙事務所設置をすすめています。

 西区では市長支援者から「150万円貸し付けるから市議選に出てほしい。当選したら返してもらえばいい」と誘われたという話も熱田区の事務所は、地下鉄駅近くのサラ金数社が入っている賃貸ビルの一室でした。

 「減税日本」が議会の過半数を占めれば、市長が行政も議会も支配できます。市長をチェックする議会の機能は失われ、市長のやりたい放題になりかねません。

 議会解散請求の署名集めがスタートした直後の8月28、29の両日に「朝日」・メーテレがおこなった世論調査で、河村市長支持は70%と高かったものの、「減税日本」が市議選で過半数を占めようとしていることへの賛同は42%にとどまりました。独裁政治にたいする市民の警戒心があらわれています。

 「減税日本」のビラにこう書いています。

 河村マニフェスト実現後の「名古屋市の活性化」――?名古屋グランパスの優勝?名古屋の名物づくり?捨て犬・捨て猫里親捜しネットワークづくり。 名古屋を任せられるでしょうか。