普天間ヘリ訓練「移転」の懸念
航空自衛隊小牧基地(愛知県小牧市)の強化に反対し小牧、春日井両市内で過去13回開催されてきた小牧平和集会が今年は10月3日に「県民集会」の位置づけで開催されます。
同基地は日米軍事一体化路線のもと、自衛隊の海外派兵を支える日本最大の輸送機部隊の駐屯基地として拡大、強化されています。
同基地所属のC130輸送機部隊はイラク戦争の現地で米兵の空輸を担当。自衛隊イラク派兵違憲訴訟で名古屋地裁はその空輸活動を「違憲」と判断しました。
小牧基地には2010年1月、4機目の空中給油機が配備され、すでに外国への渡洋訓練や空中給油訓練をおこなっています。
小牧基地に出入りする軍用機は、県営名古屋空港の滑走路を使用。08年度は自衛隊機が同空港の年間総着陸回数の35・4%を占め、米軍機も22回使っています。
日本航空が経営再建策として県営名古屋空港に就航している定期旅客路線の全廃を発表したことで、基地周辺の自治体では“自衛隊飛行場”化への懸念が高まりました。
他の航空会社が県営空港への路線参入を表明していますが、中部財界筋に不振の中部国際空港を救うため、旅客路線の中部への一元化を求める声があり、県営空港の民間利用減少の不安は消えていません。
そのうえ、民主党の菅内閣は沖縄の米海兵隊普天間基地の移設問題で、同基地のヘリコプター部隊の訓練を本土にも「分散移転」する方針を持っています。小牧基地には普天間基地の連絡ヘリがしばしば給油のため着陸しており、今後同基地が「分散移転」に関わっていくおそれもあります。
今回の小牧基地機能強化反対平和県民集会は、同基地と県営名古屋空港をめぐる危険な問題点を広く県民に知らせ、平和と県民の安全を守るために開かれようとしています。
日程は、10月3日(日)午後1時15分から春日井市の西本町公園で。
集会に先立ち、8月21日(土)午後1時半から、小牧市のまなび創造館で学習会が開かれます。講演は長谷川一裕弁護士。