愛知県は2日、今年度の「春季賃上げ結果」を発表しました。
調査では、労働組合のある主要企業292社が回答し、賃上げは平均5173円。前年度の妥結額より125円高く、3年ぶりの増加となりました。
産業別では、情報通信や製造業など6業種が増額。製造業のうち自動車など輸送用機器が6358円と最も高くなりました。
この結果について吉良多喜夫・愛労連事務局長に聞きました。
◇
県の調査は県内の大手企業の結果です。中小企業の多い愛知春闘共闘の集約では、製造業や運輸業の中で雇用調査助成金を受けている企業もあり、ゼロ回答か、賃上げがあっても小額です。
産業別には、医師・看護師不足の医療関係で人材確保のため初任給や諸手当で一定の改善がありました。
自動車関連が持ち直してきているといっても一部の状況。トラック輸送やバス・タクシーなど運輸業は需要低迷で経営環境が悪化し、極めて低い回答となっています。
上昇に転じたといわれる景気は大企業だけに利益が集中し、中小・下請けにはいっそう厳しい状況になっています。