愛知民報

【10.06.06】原水爆禁止国民平和大行進 愛知入り 非核の世界目指す

 原水爆禁止国民平和大行進(東京~広島コース)が5月31日、静岡県から愛知県に入り、湖西市西部公民館前の広場で両県の引継ぎ集会がおこなわれました。

 集会後、豊橋市内の私立桜丘高校で20年保存し続けている「原爆の灯」を先頭に同高校まで行進しました。

 同校では、「あいち平和行進を励ます桜丘学園の集い」が開かれ、教職員や生徒代表が平和行進参加者を歓迎しました。「灯」は、岐阜県に引き継ぐ11日まで愛知県内をリレーされます。
 

国際世論に確信を 

 
 沢田昭二・原水爆禁止愛知県協議会理事長に、5月28日閉会した核不拡散条約(NPT)再検討会議の成果と意義を聞きました。

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 5月3日からニューヨークの国連本部で開かれたNPT再検討会議の最終日、核兵器の完全廃絶に向けた具体的措置を含む核軍備撤廃に関する行動計画に取り組むことに全会が合意しました。

 最終文書には盛り込まれませんでしたが、「核兵器の完全廃絶のための工程表(ロードマップ)を検討する国際交渉の開始」が検討されたことは、核兵器廃絶交渉の開始を求める国際世論の高まりを反映しています。

 5年前のNPT会議はブッシュ前米大統領が「核戦略による世界支配」路線をとっていたため、何の成果も得られませんでした。今回はプラハでのオバマ大統領の「核のない世界」発言もあり、世界が成果に注目しました。

 注目だけではダメなので、日本から被爆者を含む2000名の代表が、690万人分の署名を持って国連本部へ行きました。

 日本の参加者は、世界各国から集まった1万人以上の人たちとともにピースパレードをおこない、核廃絶をアピールしました。

 日本原水爆被爆者団体協議会(被団協)は国連本部ビルで原爆展を開き被爆体験を話しました。
 NPT再検討会議の最終文書には「核戦争の経験を生かして、再び核兵器を作ることは許されない」と記載され、初めて被爆者の声が国連の正式文書になりました。

 日本の運動が世界の人々と一緒に取り組んだ成果です。「核兵器なくせ」という国際世論に確信を持たなければなりません。